【H×H】泡沫より愛をこめて (ページ23)

今日:13 hit、昨日:10 hit、合計:734 hit

・ページ23

Aside

周囲の音に耳を傾ける。

もっと、

もっと広げるの

集中すると同時に自分の周りからオーラの様なものを纏う

Aは気付かない

自分が感じる気配に足早に走る音

きっとこいつ

殺さないと。と思う前に足は動いていた

きっとこいつは幻影旅団じゃない

あいつらはこんな雑にしない。

森をかき分けて逃げる犯人

背中が見えた。

『絶対に許さない』

気配を消して先回りをする。

『ねぇ。』

「ひっ！」

『あんた？私のものに手出したの』

ジリジリと距離を詰める。

いつ逃げても対処で切るように神経を研ぎ澄まして。

「俺はただ、命令されただけだ！！！俺は屋敷を襲うから金品を持って去れって！！！頼む！！！命だけは！！！」

なんだコイツ

命令された？

『お前は蜘蛛じゃない？』

「…蜘蛛？？なんだよ、それ」

こいつは役立たずだ。

太ももに隠していた暗器で素早く首を落とす

くそっ、まんまと罠にかかった。

『…ダメよ。冷静じゃない。』

一旦帰って、体制を取ろう

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

燃え尽きた屋敷から、すぐのところの別邸。

こちらは荒らされてはいるが、そこまでの被害ではない。

ルイとカリナ、そして傷の浅い者たち

簡易ベットが敷かれ、総出で手当てしている。

医療知識があるわけじゃない。

このままだと傷が化膿して、助からない命も出てくる。

どうする？

医者を呼ぶ？

いや、今は深夜に近い。救急ともなれば時間がかかってしまう。

というか、私たちはゾルディック家のようにこの街では馴染んではない。

何か、手はないの？？

怪我人に手当てを行いながら、必死に考える

せめて痛みだけでも変わってあげたい。

そうよ、代わってあげる。

これはきっと助ける手口になる。

さっきから私の体にまとわりついてるこのオーラ

これは何？

ううん、今はそんなのどうだっていい

このオーラでなんでも出来そうな気がする

怪我人に手を当て、吸収するイメージ

　

全部、吸い取るの

だって私は痛みを感じない。