【H×H】泡沫より愛をこめて (ページ19)

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Aside

夜は終わり、悪夢を見た

死んで転生、死んで転生を繰り返し、大切な人を失う悪夢

それが永遠と続く夢

最後に転生した人物の顔を見る瞬間に、目は覚めてしまった

汗をかき、胸元のシャツを掴んでいた

息は荒く、鼓動がうるさい

『はぁっ…はぁ…っ』

もうどんな夢を見ていたのか思い出せない

でも明らかに嫌な夢

『目覚めが悪いったらありゃしないわ…』

A・エクリプスとして生まれ変わって早5年

私、もうすぐ15歳になります！

そういえば、私が死んだのも15歳だった様な

いまだにゾルディック家への未練はあるけれど、どこかで私を覚えてくれている兄弟がいると信じている

5年も立つと吹っ切れたのだ

今の生活に順応している

無表情の皮を少しずつ剥がして、ありのままの自分を出せる様にしている

使用人達の名前を覚えて、仲良くなって、味方を作るの

来る日に備えて

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15歳の誕生日

私は正式に15歳になった

また吐き気のする父との夜伽があった

行為が終わり、執事やメイドが汗や液体を拭き取ってくれる

先ほどの営みをこの人達に見られているのも寒気がする

マジでどう言う趣味なんだろう

されるがままに体を拭いてもらっていると、

父「A」

『はい。』

父に手で呼ばれ、座る父の足にまたがるように指示される

父「お前もやっと15歳か。」

『はい。』

せっかく行為が終わったのに、求めてくる接吻

父「…俺ももう歳だ」

父「この歳になって来たら節々が痛くてな。」

語っている父の手は止まらず、愛撫を続けてくる

せっかく拭いてくれたのに汚さないでよ

父「お前をエクリプス家の主人として認めよう。」

この言葉を待っていた。

ずっとこの言葉を待っていた

感情を出してはならない

仮面をつけて

人形になって

父付きの執事はペンと書類を持ってくる

そこにスラスラとサインをしている

昂る高揚感を抑え、描き終わるの待つ

まだ

まだだ。

指印を押し終わったようだ。

やっと解放される。

父には知られていない暗殺技術

その手で父の心臓を抜き取り、即座に潰す

父は呆気なく息を引き取った。