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【パラレルワールド？】
キルアside
ちょうど天空闘技場での試合が一息つき、親父に電話したら一度帰ってきていいとの事で帰ってる最中に、突然の兄貴からの電話がかかってきた
キ「もしもし？」
イ「キル宛の手紙が来てるから帰ってきたら読んで。別に読まなくてもいいよ。」
キ「なんだよそれ、分かった。」
イ「天空闘技場は順調？」
キ「順調、あと10試合くらいで終わる」
イ「そ。」
普段、何も干渉してこない兄貴からの変な電話
っても、ずっと浮いてるこの手紙のことだよな…？
帰ってきたら読めって、気になるじゃねーか
ま、あとでゆっくり読むけどさ
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家に着いたら、風呂に入ってベットに座る
一日中付き纏ってきたこの手紙を読む時間
恐る恐る手を伸ばし開封する
送り主はたった1人の姉貴から
名前は書いてないけど、筆跡でわかる
小さい頃よく文字を教えてくれたから
キルアへ
いつも迷惑かけてばかりでごめんなさい。少しでも力になりたくて頑張ったんだけど、やっぱり才能ないや。キルアは何でもできてしまうから、私の自慢の弟です。
最後くらいお姉さんっぽいことしようかな。次期当主なんて騒がれているけど、まだあなたはガキンチョよ。私よりも世界を知りなさい。友達を作りなさい。守りたいものを作って、強くなって。可愛い可愛い弟。大好き。もし来世があるのなら、また弟になってね
PS、アルカにもう一つの手紙読み聞かせてあげて。あの子も大切な私の弟なの。
手紙は所々、涙の後と血痕で掠れていた
ブタ君に確認すると、任務に失敗して大量出血で死んだらしい
居なくなればいいのに、ってあれは冗談で言っただけで。
別に嫌いだったわけじゃない。
むしろ、こんな家の中でずっと優しくしてくれていたから好きな方だった。
見てて、イライラするけど、何かあればすぐに救急箱持ってくるし、うるせーし、何にもできない癖に、ずっと努力してた出来損ない
途方もない虚しい気持ちで言葉が出ない
泣けない。泣けないのが不思議。
じゃあ好きでも何でもなかったのか
最後まで読み終えたら、手紙は燃え尽きてしまった
アルカへの手紙を残して。
キ「あっ、」
やっと出た言葉はこれだけ
部屋は少し焦げた匂いで、鼻に触る
この家にいる事が急に嫌になって、家を飛び出す。
途中で母親に話しかけられるけど、そんなものも聞こえない
夢中で走り続けた
外は雨だった
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作者名：キノコ | 作成日時：2024年2月1日 23時
