【H×H】泡沫より愛をこめて (ページ15)

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【パラレルワールド？】
ミルキside

偶々、店頭販売でしか手に入らないフィギュアを買いに出ている

欲しいフィギュアを入手できてルンルン気分で、自宅に帰っていると突然目の前に手紙が飛んできた

ミ「おわ！！んだよこれ！」

執事達には見えないらしく、不思議な顔をされた。

どうやらずっとついてくるらしい

いつか消えると思っていても、全然消えない

観念して、自室で開封した

送り主は一つ違いの姉からだった

ミルキへ
ミルキはパソコンとかSNSの事とか得意だよね。私なにやってもダメだから、触っただけで爆発するの。ボタン押しただけなのにね。だからミルキはすごいんだよ！やっぱり私の弟は自慢できるんだ。今更姉貴ぶってごめんね。頑張ってはいたんだけど、根本的に無理みたい。
たまには運動もするんだよ！いざという時に大切なフィギアを守れないでしょ？
頑張ってね、大好きな弟くん！

んだよこれ、遺書か？懺悔か？

普段は見ない、あいつの部屋の定点カメラを起動させる

カメラがオンになり、写ったのは真っさらな部屋

ミ「…は？」

部屋が片付けられるのは死亡の証

一度、親父にそう脅されたことがある

あいつはなにしてもダメだから、俺が助けてやらねーと。
姉貴のくせして何にも出来ない出来損ない。

何日かゲーム続きでロクな飯食わなかった時に自分の飯食わずに俺の部屋持ってきて、カードに引っかかって、液体ぶちまけて、パソコンショートさせた時があった

ミ「んだー！！なにしてんだよお前！俺の苦労が…。出来損ないは出来損ないらしく家の陰に隠れてろよ！」

『ごめんね、ごめんね。うん、そうだね。お姉ちゃん駄目だね…！』

本当に申し訳なさそうな顔で、それでもヘラヘラ笑ってて

それがすごく気に入らなかった

あの時の言葉は本心じゃない。

セーブデータが復旧してたし、揶揄いたかっただけだったのだ。

別に死ぬことはあり得ることだ。

あいつが一番よえーから。

涙も出ねーし

寂しくもねー

最後まで読み切ると、手紙は勝手に燃え始めた

ミ「弁償せずに死にやがって…」

買ってきたフィギュアを並べ、最近攻略しようとしているゲームを始める

その日のゲームは捗らなかった