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A side




目が覚めると記憶に出てきた人達が、心配そうに顔を覗き込んでいた





?「お嬢様!お目覚めですか!!すぐにご主人様をお呼びします!安静になさってくださいね!!」





なんとも元気な人だ


確か、リサだったろうか


ご主人様というのは父親の事だろう




人が来る前に理解したことが1つ




私はA・エクリプスとなって再び生きている事だった





驚く事に彼女と私は同名だった。





この体は10歳。


母親は病により他界。




彼女も中々ハードな人生を歩んでいる。



ゾルディックとしての私を前世とするなら、この体は才に恵まれている


前世では、幾ら望んでも手に入らなかった物





毒の耐性、肉体操作、電気、熱への耐性






これら全てに適応している。




記憶で全て理解は出来なかったが、ある程度の話し方、振る舞い方は分かった





?「Aっ!!!」



父親らしき人が私を呼ぶ





『お父様…』

父「そうだ、体に異変はないか??」

『え、えぇ。ごめんなさい、体調を崩してしまって』

父「そうか…なら良かった。」



過去を知らなかったら、優しい父親なんだろう





バチン!





会話が終わると左頬に衝撃が走る





記憶を見たからなんとなく予想できていた






父「次期当主となろう者が体調不良なんぞ、、あってはならない!!回復したら鍛え直すぞ!!いいな!」

『はい。』






父は私を一瞥すると、控えていた執事にあれこれ指示を出して出ていってしまった





幸いな事に前世から痛覚の消滅を引き継がれたようだ




その事に気づくと同時に笑いが込み上げてくる






『…は、ははは、ゾルディックと一緒ね』






一連の事を見ていた使用人たちが無反応なのも理解できる



彼らは闇オークションや人身売買で買い手のつかなかった者たちや裏路地で行き倒れていた人達



我が家が引き取り、使用人として使っている




私と父とのやりとりに反応してはいけないという暗黙のルールがあるようだ




『リサ、私は何日寝てた?』




父を呼びにいったリサは私付きのメイド。





リ「約一週間かと」

『そう。世話かけたわね。』

リ「当然の行いです」





先ほどの元気っぷりは何処へやら


相当騒がれていたのだろう










とりあえず、お風呂入るか!

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作者名:キノコ | 作成日時:2024年2月1日 23時

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