日常 ページ2
Aside
ゾルディック家
地下一階
閉め切った部屋
日光の一つすら通さないコンクリートの壁
外からの音が反響している。
中央には一つのベット
ベットには少女が横たわっている
周りには様々な器具
一般人には到底理解できない器具ばかり。
そう。一般人には。
ゾルディックの家系に当たるものは、皆、超人的な才を持っているという話を聞いたことはあるだろうか。
その中でも、目立つ異質な存在
それが私。
今日も訓練という名の実験が始まる。
ほとんど賭けに近いけど。
いくら痛覚が無くなったとはいえ、嫌なものは嫌
?「起きた?」
『…イルミ兄さん…』
イ「体の調子は?」
『…変わってない。』
イ「そっかー。じゃあもう一回だね。」
『…嫌』
イ「わがまま言わないでくれる?ここまで付き合ってる俺の身にもなってよ。出来損ないのくせに」
『…時間もかかるし、イルミ兄さんの手を煩わせるのも申し訳ないじゃない?』
イ「居ても居なくても変わらないのに、煩わせてるって自覚あるんだ。キルが天空闘技城に行ってる間が暇だから付き合ってるんだよ?こんな時間ムダに等しいよ。」
どうせ反抗できないことくらい知っている
ベットに固定されるのを待つ
『キルはもう天空闘技城に行ってるのね』
イ「お前と違ってね」
『キルは才能があるから』
才能
私には無いモノ
イ「その才能を今から起こすんだよ」
『…本当にいや』
ドゴッ
押さえつけられた顔面を殴られる
イ「そろそろ、煩いよ?」
『はい…』
痛く無いけど、痛い。
どうして、兄に殴られるのだろうか。
なぜ、爪を剥がして再生するのか
なぜ、心臓を止めて生き返えさせるのだろうか
答えは強くする為。
皮膚を焼き、強い皮膚を
爪を剥ぎ、強い爪を
心臓を止め、強い心臓を
毎日考えてる癖に、怖くなってくる。
イ「じゃ、お休み。出来損ない」
『…いや、嫌!怖い!!』
おやすみ、自分
次に起きる時は強くなっててね。
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作者名:キノコ | 作成日時:2024年2月1日 23時