私の天使2 (ページ10)

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兄妹ページ10

浦「・・・な、なかいいんやね」

章「そうなんですよ～。なぁ？」

きっと私の方に向かっての
「なぁ？」やろうけど、
絶対目を合わせへんよう、
一心不乱にオレンジジュースを飲む

浦「兄妹みたいで！」

章「兄妹ねぇ」

・・・やっぱり

私もそう思う

せやけど、血縁にこんなイケメンいるわけない(笑)

章「それにしても昨日の演奏会よかったっすね」

浦「ありがと～。がんばってよかった♪」

章「2部からしか聞いてへんけど、最後の曲と
　アンコールの曲めっちゃすごかった」

浦「・・・そ、そやね」

章「浦川さんは吹いてたんですか？」

浦「あー、あたしは1部担当やってん」

章「へぇ、最後の曲って選抜ねんろ？A、すごいなぁ」

『え、へへへ・・・』

キマヅさのあまりへんな笑いかたしてしまった

浦「そ、そやねんけど、フルートも人いっぱいいるし」

章「ホルンもやろ？あのイケメン先生言っとったやん」

浦「・・・ま、フルート難しいから」

章「フルートといえば・・・、
　 A誰かのフルート傷付けたって言うてたやんな？」

『えっ・・・』
浦「・・・」

章「浦川さん知ってますぅ？かたくなに名前言わないんすけど、
　なんか傷つけてもうたらしいんですけどね」

浦「あー、それ！わたし・・・」
章「そいつ、マジで終わってるんですよ。
　傷の具合がどんなもんか知らんけど
　なんか公園に呼び出して、大勢の先輩で囲んで
　キモイって言いまくったあげく、
　部活辞めろまで言いよるんですよ。どう思います？」

浦「・・・」

思いがけぬキャノン砲に面食らってしまった

章「知ってたら教えて下さい。
　そういうの俺ほんま嫌いなんで」

そういうと私の頭をポンポンと叩いた

生気を失った先輩に、更に畳み掛けるように

「こいつね、ほんっまがんばり屋さんなんですよ。
　俺、練習姿よく見てるんですけど、
　こんな練習がんばってるヤツに
　部活やめろってよー言えるなぁって
　めっちゃ思いますもん」

『・・・』

章「で、誰が主犯か知ってます？」

浦「・・・さ、さぁ？誰やろ？
　フルート人数多いからなぁ・・・」

章「そっかぁ・・・。いやね、
　今日しゃべりたいって言ったんは
　このことやったんですよぉ。
　なんか、とんでもない勘違い野郎が先輩におるみたいやし、
　浦川先輩やったらわかるかなぁって。
　もし、わかったら伝えてもらえます？」

浦「・・・」
『・・・』