私の天使2 (ページ44)

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『あっ！！！』

「なんやねん(笑)」

そういえば

『これ・・・』

「――えっ？」

手作りチョコを渡した

『いっぱいもらってる？・・・やんな(笑)
　いらんかもしれんけど、
　バレンタインのチョコ。
　パウンドケーキなんやけど』

「・・・ええの？」

『もちろん！手作りやから、、
　いびつでごめんな？』

「あ、でもこれ・・・
　ほんまは章ちゃんに渡すつもりやった、
　とか？」

『、、、章ちゃんのはこれ』

もう一つ同じ包装された箱を出すと

「・・・」

『渡せるわけないと思いながらも
　一応作ったん、、』

「なんで渡せへんのか知らんけど、
　俺渡しといたろか？」

『え？！』

「明日また舞台やから会うし」

『――いいの？』

「うん。
　俺のが章ちゃんのよりちっちゃかったら
　渡したらんとこって思ったけど一緒みたいやし」

『そうゆう問題なん？』

「そーゆう問題っ！」

『ちっちゃ(笑)』

「くぉらっ」

『あはは(笑)』

その場ですぐ、「うまいっ！」
って食べてくれて、しかも完食してくれた

一生懸命作ったパウンドチョコケーキ

『章ちゃんもおいしいって言ってくれるかなぁ』

おいしそうに食べる亮ちゃんを見てたら
思わず本音がこぼれ落ちた

「おん。絶対言うよ。ほんまにうまいもん」

お世辞でもうれしかった

「まぁ、とりあえずさ、話したくなったら聞くし
　何かあったら電話して。心配やし」

そう言って帰っていった

家族以外の人に心配されるんって、
やっぱり嬉しいなぁ

私のことを気にかけてくれるって、

ありがたいな

・・・そういえば、、、
今日の本番、章ちゃん見てたんや

ベッドに入ってうとうとしていたのに
ふとそのことを考えると、目が冴えてしまった

この間の演奏会も聴きに来てくれてたのに

なんか・・・すごいドキドキする

私、へんなことしてなかったかな

寝癖とかついてへんかったかな

恋をするってすごいな

好きな人のことを考えると嬉しくなる

その反面、会えてない今の状況は・・・

ほんまにツライ

翌日、お母さんに携帯ほしいって言ったら
あっさりOKもらえて
次の休みに一緒に買いに行った

水色のかわいいやつ