私の天使2 (ページ31)

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『ごめん、顧問の先生で・・』

「あぁ、見たことあると思ったら指揮振ってた人か・・・」

『学校ではあんな感じとちゃうんやけどな～
　私服ってやっぱり感じがかわるなぁー！』

「・・・」

あれ・・・
無視・・・？

帰りの電車はこれまたラッシュで
もみくちゃにならないように壁になってくれた

先生の後に見たら・・・
そらちっちゃいけど、
私よりは大きいし包み込まれてる感じ

安心する章ちゃんの匂い

顔を上げると章ちゃんの顎下が見える

こんなとこにホクロあったんやぁ

・・・冷静に考えて恐ろしい近さに顔があるやん

信じられへんくらい心拍数が上がった

心臓がバクバク言ってる

とにかく恥ずかしくって
顔を上げられずにずっと下を向いてた

章ちゃんも何もしゃべらへんし
どんな表情してるかわからんから
何考えてるかわからへん・・・

結局、地元の駅まで一言も発せず、
下向いたまんまやったから
ちょっと気持ち悪くなってしまって
よろけてしまった

人がいっぱいいるのに
章ちゃんはさくさく進んで行ってしまうし・・・

さっきみたいに手、つないでくれたらいいのにな

気持ち悪さでとてもじゃないけど早く歩けへんし
・・・なんかしんどい

先を急ぐ人たちが私にぶつかって
ジャマといわんばかりの目で見てくる

『うっ・・うぅ・・』

なさけなくって、気持ち悪くって
動けずその場でしゃがみこんでしまった

「A！！！な・・・どしたん？！」

『うぅっ、、うぅっ、、』

章ちゃんが戻ってきて頭を撫でてくれる

「もしかして痴漢にあったんか？！」

あなたがすっぽり包みこんでくれてたおかげで
誰にも触れておりません・・・

って思いながら首を横に振る

『ごめ、、、酔ったみたいで、、、』

「そやったん？！
　ごめんっ！気づかんくって・・・！！！」

『ちょっとだけ休憩してい？』

「もちろん。ちょっとベンチかけよか」

章ちゃんは自分の左手の手袋を外した

そしたら私の右の手袋も外して手をつないで
章ちゃんのもこもこニットのポケットに入れて

「この方があったかいやろ」

ってめちゃくちゃ甘い笑顔で言ってくるから
絶対に私よりかわいいって思った