私の天使2 (ページ2)

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「Aっ！」

お母さんがすごい勢いでカーテンを開けて
私を見るとちょっと涙ぐんだ

母「もう～!!!心配してんから～!!!
　うちの病院運んでくれたらよかったのにー」

『ごめん。仕事やったんやろ？大丈夫？』

お母さんは看護士さん

母「あんたこそ大丈夫なん？顔色悪いわ」

『うん。だいぶマシ』

そういうとちらっと安田くんを見る

『あの、こちらは安田・・・くんで・・・え～と・・・(笑)』

章「はじめまして。北中2年の安田章大と申します。」

『あ、そうそう安田章大くん(笑)』

章「今完全にフルネーム忘れとったやん(笑)」

『あははは』

母「ごめんなさいね。ご迷惑かけたでしょ？
　北中ってことは隣の？」

章「はい。あの、A・・さんがいつも練習してる場所のすぐ近くに
　住んでて、それで仲良くなって」

母「あぁ！前に話してた川沿いの？」

『そうそう』

母「めっちゃイケメンやんかー！」

まるで女子高生かのようなノリで私を肘でついてくる(笑)

でも、お母さんにイケメンって言ってもらえて
なんか嬉しい・・・

母「そしたら会計とか済ませてくるから。
　安田くん、車で送るしね」

章「あ、ありがとうございます。」

病室から母が出ると

章「めっちゃ元気なおかあさんやなぁ(笑)
　なんかAがグレずに育ってるんがわかる気がする」

『うん。私、お母さん大好き。ほんま仕事人間やけど、
　いつでもどこでも楽しそうなお母さん見てたらすごく元気になるねんな。
　私もがんばろうって思える。』

章「反抗期とかないん？」

『反抗期か・・・ちょっとわかれへんわ』

章「ははは(笑)俺もやねんー。
　家族仲ええのが一番やなぁ」

安田くんも“なり”はヤンキーやけど、優しさで溢れてるもん
きっと暖かい家庭なんやろうな

章「そういえば、年末年始何してるん？」

『えーっと、1月1日以外は練習で～・・・』

章「え、12月31日も？！」

『練習(笑)』

むしろ年間で1日だけ休みがあることが奇跡なんやから

章「そしたらさ、1月1日初詣いこうや」

『え！行くっ！行きたいっっ！』

章「はやっ笑」

くい気味で返答する私に笑う安田くん

『毎年お母さん、年末年始は仕事やねん・・・
　家に一人やしテレビも全然見いひんし』

章「そっか・・・
　よし。電車乗ってどっか行こっか。
　京都でも行こう」

『やったー！！！』

正月一人じゃないってすごいうれしい
何年ぶりなんやろう
また楽しみができた