私の天使 (ページ39)

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章「じゃ、火曜日がんばってな」

亮「火曜ってなにがあんの？」

章「Aの部活の演奏会」

亮「俺ら大阪の日？」

章「うん」

亮くんも大阪行くんや

大阪になんの用があるんやろう？
ヤンキーの集会かなぁ？笑

たった10分くらいやったけど
亮くんともだいぶしゃべれるようになった・・・気がする
また次あったとき振り出しに戻ってそうやけど(笑)

名残り惜しいけどバイバイして、
亮くんの自転車に２人乗りで帰って行った

そういえば誰かに見られてるかもしれんことを思いだして
顔を隠して周りを見渡すけど、
今日ばっかりは誰もいないみたい

ほっと胸をなでおろし、誰もいない家へ帰る

宿題をしていると、

”ピンポ～ン”

時間はもう20時

『こんな時間に誰やろう・・出んほうがいいかな』

恐る恐る玄関の覗き窓から見ると

『ヒロコ・・・』

急いで扉を開く

「Aちゃん・・・。ほんまにごめん。ごめん。ごめんな。」

『なに？！え？？どういうこと？！』

号泣してるけど、状況がつかめない

「アキがな・・・」

“Aと仲いい人とは口聞けへんよなぁ～
浦川先輩の大事なフルート傷つけといて
平然とクリコンのメイン乗ろうとしてる人やで～？なぁ？ヒロコ？”

って言われたって

アキと浦川先輩は仲がよくって
すぐに情報がまわるみたい

こないだ安田くんとあってたんがバレたんも
アキがハルナから聞いて浦川先輩に言ったらしい・・・

「ハブられんのが・・・こわくて・・・Aちゃん声かけてくれたのに
　ひどいこと言ってしまって・・・。ほんまにごめん」

泣き続けるヒロコに、なんて声をかけたらいいかわからんけど、

『ごめんなぁ？私のせいで・・・』

とりあえず、ヒロコが悲しんでるのは嫌や

「Aちゃん・・・。違うやん。何で怒らへんの？」

『え、誰に怒ればいいの？』

「・・・Aちゃん、、、優しすぎるよぉ」

『泉先輩がな、すごく気にかけてくれてはって、
　私がやってることは間違ってないっていっつも言ってくれはるねん
　それが励みで。
　それに、ほんまにがんばったから、メインに選んでもらえたし、
　ホルンが大好きやから練習も辛くないし♪』

・・・ほんまはヒロコことしゃべれへんのは辛くて死にそうやったけど
そんなこと言ったら苦しむやろうし・・・

『あ、家上がる？オレンジジュースあるよ♪』

「・・・ありがと」