私の天使 (ページ21)

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章「この子はA。近所の吹奏楽部！」

亮「なにそれ？説明ヘタか(笑)どういう知り合いなん？」

『知り合いもなにも名前も聞いてないくらいなんで・・・』

章「あれ？そうやっけ？？オレ、安田章大。
　こっちが亮。同じ学校の友達やで」

『はじめまして。あの山田Aです』

亮「・・どうも」

え、感じわる～・・・

目も合わせてくれへん

さっき小さいのに王子様に見えたんは気のせいなんやろうか・・・

コイツ人見知りやねんーって笑う

章「Aはな、毎週ここでホルン練習しててな。
　一生懸命なん見て、えらいなぁ～って思ってて。
　・・・でも吹奏楽部でイジメられてるねんなぁ」

『・・・』

亮「・・・」

章「・・・で、そのあとどうなったん？」

今までの経緯を2人に話した

見た目ほんまにガラ悪くて(笑)

ベンチに座ってるのに
亮くんはヤンキー座りやし、安田くんはあぐらかいてるし

その間にちょこんと座って話すイジメられっこ吹奏楽部員

二人は真剣に聞いてくれて
(亮くんはたまにちゃちゃ入れてくるけど)

安田くんは眉間にシワよせながら
時折私の表情を確認しながら

亮「なんやねんそのクラブ。終わってるやん、クソやな」

章「やろ～？ほんまにここでの練習風景写真撮って送りつけてやりたいわ」

『でも、安田くんが・・その・・・』

章「なに？オレ？？」

『安田くんが俺もがんばるからって言ってくれたから
　・・・がんばれてる』

章「・・・・」

恥ずかしくて顔が赤くなっていくのがわかる

安田くんの顔見たいけど・・・恥ずかしい

亮「でもさ、そんだけ心の支えなんやったらさ、
　昨日章ちゃんにあえるー思ってきたのに、おらんかってんろ？
　最悪やん(笑)」

亮くんの言葉がストレートに刺さって
頭のなかで“ガーーーーン”って効果音が鳴ってる(笑)

しょんぼりするとすごい慌てた顔して安田くんが
両手を合わせて私を覗き込む

章「ごめんて！！(泣)これから絶対毎週土曜来るから」

亮「絶対無理な日あるやん！連絡先交換しといたら？」

章「それもそうやな。携帯教えて？」

『携帯なんか持ってない・・・。』

亮「そうなん？俺の周りほとんど持ってるで？」

『そうなん？そもそも部活でも持ち込み禁止やし・・・』