私の天使 (ページ18)

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花火ページ18

今日は日曜やけど、さっきの曲の練習もしたいし川に向かった

いつものベンチの辺りで何かきらきら光ってる

『・・・花火？』

この季節はずれに花火なんてやるんは
ヤンキーしか考えられへん(決め付け)

もしかしたら・・・

期待を胸に少し離れたところから覗くと、真っ暗で花火の光しか見えない

顔が見えないからもう少し近づいてみると
イカツイ男子5名ほど

高校生やと思うけど、ガラの悪そうな感じで
ちょっとコワイな・・・
その場を去ろうとしたら

男子「その制服南中ちゃうん～？こんなとこで何してんのー？」

ヤバイ、ばれた・・

足早に帰ろうとすると

男子2「何してんのって聞いてるだけやん」

強く腕をつかまれた

『すみません、人間違いでした！！！』

男子「いいやん、そしたら一緒に遊ぼうや」

全然聞いてない

『すみません、帰ります』

男子「花火きらいー？？」

・・・日本語通じひんのか！！

怖くって腕をつかまれたまましゃがみこむと
涙が出てきてしまった

どうしよう・・・足がすくむ

男子3「何か背負ってるやん？重そうやな？」

なんやこれーってホルンに触ろうとするから

『や、やめて！！！』

男子「じゃあ花火やめてオレん家いこうや」

耳元でささやいてくるから気持ち悪くて全身に鳥肌が立った

全然会話が成りたたない

『誰かっ・・・』
「デカイ男大勢で女の子一人にダサいなぁ」

思いが通じたのか、誰か来てくれたみたい・・・っ！

って期待いっぱいに振り返ると

え、

ちっちゃ・・・

小学生・・・？

男子「おいおい、小学生ははよ家帰れや」

男の子「誰が小学生や。中2じゃぼけ」

男子2「うそつけ絶対小学生やろ」

中2・・・？
とてもじゃないけど見えへん・・・
え、私の1コ上？！

なんにせよ今はこの子にすがるしかないっ！

とりあえず男の子の後ろまで
震える足を必死に動かして隠れる
ちっちゃいから隠れへんけど

男の子「お前らどこのやつやねん。この辺で見かけんやつやな
　俺の縄張りででかい顔すんなや」

体形と正反対に威勢のいいことを
キンキン声で吠えてる少年