私の天使 (ページ13)

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帰り道、一人で帰るためにちょっとゆっくり校舎を出ると

浦「山田さん、ちょっとついてきてくれる～？」

どうやら私が出てくるのを待ってたみたい

浦川一派のほかにもホルンの松本先輩と福田先輩もいた

『は・・い・・。』

息が上がる
足が震えてる
怖い

例の公園に到着し、右肩を軽く突かれた

浦「調子のってんなや」

うしろに2・3歩よろける

浦川先輩の声は冷静なものの、ギッと私を睨みつけている

松「あたしらがどんだけ練習してるか知ってんの？
　みんなが合奏してる間もくもくと練習してて、
　福田ちゃんなんかやっとパート内推薦で選ばれたのに」

　『・・・』

福「もういいよ。ヘタクソな私が悪いねん。
　でもさ、あんときちょっと調子が悪くて
　みんなに合わせられへんかっただけやってんし、
　だってほら。いつもは合わせられてたんやで？
　やからさ、・・・先生が私をハズすって言ったとき、止めてほしかったな。
　福田先輩のがいいと思うって言ってくれるって思ってたのに、
　まさかの即答で”はいっ”て・・・ふふっ」

『え・・・』

そんなこと考えもしんかったし、むしろ先輩の分もがんばるぞって思ってた

浦「最後のクリコン、メイン乗りたかったよなぁ。
　こんなに一生懸命練習してるのに。
　この演奏会は1年がしゃしゃり出ていいもんとちゃうねん。」

松「ほかの2年に枠取られるんやったらまだわかるけど、なんでよりによって
　 1年のあんたなん？絶対わたしのがうまいし」

福「でもさ、もう先生が決定してしまったからどうにもできひんよな。
　 ―――山田さんが部活辞める以外は」

　『・・・！？』

松「あ、たしかにー。やめたら福田ちゃん繰上げやんな」

浦「・・・はは。だからこの前言ったとおり辞めといたら
　こうやって傷つく人がおらんで済んだのに。マジでうっとおしい！」

『それは・・・』

浦「ほら、どうすんの？福田ちゃん泣いてるやん」

『申し訳ありません・・・』

松「ちがうやろ。どうするんって今後のこと聞いてるんやん」

『申し訳ありません・・・申し訳ありません・・・』

浦「こいつ、これしか言えよらへんねん・・・。はよ辞めるって言いや！！！！」

浦川先輩が声を荒げる

浦「あたしがピッコロ降ろされたんも心の底で笑ってたんやろ？！1年に取られたって・・・」

「あのー・・・」