Dear My everything 4 Destiny～Donghae～ (ページ29)

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可愛い人～DH～ページ29

そしてふと、会話が途切れて…
俺はAを抱きしめる腕に力を込めた。

「A…ごめんな…」

「え……？」

「そばにいるって言ったのに、俺がこんな仕事してるから
お前が辛い時そばにいてやれなくて…」

「なに言ってるの…謝らないでよ…」

「だって…今度のことだって、お前…」

もしかしたら、二度と会えなかったかもしれない………
こんな風に抱き寄せる事も叶わなかったかも…もしそんなことになったら俺は…

「でも、生きてるよ？わたしは…」

「A…」

「あのね、ドンヘの声が聞こえたの」

「声？」

「うん、オンマとアッパに呼ばれた気がしてね、あっちに行こうとしたら
聞こえたの。ドンヘの歌が」

「歌？」

「うん、昔からわたしが好きだった曲。よく歌ってくれたじゃない。
あの歌が聴こえたの。だから戻ってこられたんだと思う。

だからね、ドンヘはいつも、そばにいるよ？
たとえ体は離れていても、ドンヘはいつも、わたしのここにいるの」

そう言って、Aは自分の胸にそっと手を当てた。

「A……」

俺はそんなAが愛おしくて可愛くて、胸の奥が熱くなった。

指で顎を持ち上げると、Aの瞳がユラユラ揺れてその中に俺を映す。
そっと唇を寄せて、瞼にキスを落とす。

「ここも…」

今度は鼻に…

「ここも…」

頬に…

「ここも…」

そして………

最後に唇に、しっかりと重ねた。

全部、俺のもの…………俺の、可愛い人…