ヤキモチ？ ページ26
病室のドアが閉まると、ニコニコしているドンヘを見上げた。
「あんまりそういう顔しないで」
「へ？」
「だから、そういうニコニコして誰かれかまわず優しい顔しないでってこと」
「はあ？俺が？誰に！」
「看護師さんとか」
「ええっ？」
「知ってる？
ドンヘに会えるからって、みんながわたしの担当になりたがるのよ？」
「いやいや、俺はただ、お前がお世話になってるから…
ってもしかして、ヤキモチ？」
「ち、違うもん！と、とにかくヘラヘラ笑わないでってこと」
「はいはい、じゃあ今度からこんな顔しててやるよ」
ってドンヘがムッとした顔をするけど、それだって女から見れば誰だって
惹かれちゃうってこと、ドンヘはわかってない。
まったく、自分のこと知らなすぎなのよ。
「ま、まあいいけど」
ドンヘがやれやれとでも言いたげに眉を下げる。
ドンヘに支えられてベッドに座ると、ドンへがスッと横に座る。
ピタッと体を密着させると、んーーーっって息を吸い込んだ。
「な、なに？臭い？」
「ちがーう！ドンへの匂い吸い込みたかったの！
ずっと消毒液の匂いだけの部屋に長いこといたからドンへの匂い
忘れちゃったから」
「そっか、ほら、これでどう？」
そういいながらドンへがムギューって私の顔を胸に押し付けるから
息が出来なくて…
「わかった、わかったから！ギブ！ギブ」
ははは、って笑ってドンへが体を離して自分の肩に私の頭を載せて抱き直した。
わたしはドンへの胸に腕を回してぎゅってした。
あれ？
なんか…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 175人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくらこ
x他1人 | 作者ホームページ：http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時：2013年3月9日 10時
