Dear My everything 4 Destiny～Donghae～ (ページ11)

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守られてページ11

ソラちゃんと部屋の前で別れて、その足で担当の医師に会いに行った。

「先生、わたし、治療受けます。すぐにでも治療してください。
生きたいんです」

「Aさん、よく決心してくれましたね！
では明日にでも、治療前の処置をしましょう」

「はい！」

「実は最先端の医療でまだ症例は少ないんですが、
有効な新薬があるんです。

しかし、薬が高額のためなかなかみなさん出来ないんですが
ヒョン・ギジュンさんから、援助を申し出られまして。
それを、使ってみませんか？」

「え？でもそんな高額なお薬、わたしには出来ません…」

「これは、あなただけの問題ではないんです。
もしこの薬が有効だという例が増えればそれだけ認可が早くなる。
ぜひやってくれませんか？」

「でも…」

「その薬なら副作用が少なく、頭髪も抜けにくいんです。
個人差はあるとは思いますが、女性なら嬉しい効果ですよ」

「わかりました。やってみます」

不安はあるけど、ドンへのため、SUJUのみんなの優しさに
報いるためにも頑張ろう、と思った。

廊下の窓から見える、夕暮れに染まる木々を見ていると、
なぜか深呼吸したくなった。

入院してから初めて外の空気が吸いたくなって、屋上に上がった。

緑が多いこの病院の周りは静かで、森の中にいるみたいだった。
少し息苦しいのは病気のせいだろうか。

深く、深呼吸してみる。

気持ちいい…

誰かに守られてるって思えることが、こんなにも落ち着けるなんて
いままで感じた事なかった。

今なら、素直にドンへに好きだって言えそうだった。

わたしは、小さな声に出して、言ってみた。

「す…き…」

言ってから、誰も聞いてないと思うのに恥ずかしくなった。
バカみたい…

「A」

ふいに呼ばれて、驚いて振り返った。

そこに立っていたのは…