うさぎちゃん ページ12
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リビングに入ると、1番会いたかった人がびっくりした顔をしてソファに座っていた。
「Aさん！ただいま！寂しかった？」
「……別に、そーでも」
「寂しかったんですね。1人で寝れました？」
「待って私3歳児かなにかだと思われてる？」
ちゃんと寝れましたよ、とスマホを触り始めるAさん。
多分自分でも気づいてると思うけど、うっすらクマができてる。
きっと自分でもちゃんとわかってるけど寝れなくて、でも年下に心配かけたくないと思ってる。
顔を逸らしたのも多分それが原因。
Aさんのスマホを没収してテーブルに置いた。
膝の裏と背中に手を回して、Aさんを抱き上げる。
「は？！ちょ、何？！」
「大人しくしてないと落ちるよ」
「いつも言うけどどうせ落とさないよね？！」
「もちろん！」
メンバーに思いっきり茶化されたけど気にしない。
Aさんを抱き上げたままAさんの部屋に入る。
ベッドにそっと下ろして、俺も隣に寝転んだ。
「あー、やっぱりここで寝るのが1番だわー」
「吉野寝れなかったの？」
寝れなかったのはAさんでしょ。
そんな言葉は飲み込んで、Aさんと二人で毛布を分け合う。
とりあえず今はAさんが寝れればそれでいい。
「うん、1人じゃ無理。だから今一緒に寝よ？」
「……ん」
いつもは背中を向けるAさんも、今日は大胆にも俺に抱きついてきてる。
そんなに寂しかったんですか、(笑)
「Aさんうさぎみたい」
「……なんで、」
「寂しいと死んじゃう」
「……うさぎって寂しいだけじゃ死なないんだよ」
「え、うそ」
「ほんと、……。」
んー、とさらに俺に擦り寄ってくるAさん。
そして静かに寝息が聞こえてきた。
今まですっごい寂しかったけど、Aさんが甘えてきてくれるならこんな日もたまにはいいかもしれない。
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リクエストありがとうございました！
まぁまぁ長くなっちゃった……、
Aさん、普段は年下には絶対甘えないかっこいいお姉さん系だけど実は超寂しがり屋さん。
そりゃほくちゃんも一瞬で惚れますって……。()
ご期待に添えられたら嬉しいです！
またよろしくお願いします！
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作者名：L
| 作成日時：2020年6月12日 12時
