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錦戸side
「げほ···うぇ···ｯ···」
苦しそうに吐き続けるマルに少しでも楽になって欲しくて背中に手を置くと、じんわりと伝わってくるあつさ。
こいつ、熱あるやん。
単に酔ってもうたんかなって思ってたんやけど、これは違いそうやな。
よく考えてみれば、マル昨日そない呑んでなかったしな。
「はぁ、はぁ···ｹﾎｯｹﾎ、」
錦「落ち着いた？大丈夫？」
「ん···ごめん、はぁ···亮ちゃん、」
錦「謝らんでええから。とりあえずベッド行こ？な？」
そう声をかけて半分抱えるように支えながら歩く。
密着した身体からは高い体温が伝わってきてベッドに寝かせてから体温計で計ると案の定8度手前。
錦「マル、暑い？寒い？」
「さむい····ｯ、はぁはぁ···」
錦「寒いか、毛布足すな？」
寒いんやったら熱上がってくるんやろな。
錦「顔色···戻らんなぁ」
瞳を閉じて荒い呼吸を繰り返すマルの顔色はまだ蒼白いまま。
ただただ心配で、その蒼白い頬に手を当てて気になってたことを口にする。
錦「マル···俺がムリさせてもうたんかな···家で呑む前から、具合悪かったん···？」
マルは寝てしまったのか俺の言葉は何事もなかったかのように空気に飲み込まれた。
たぶん、そうやんな。
急にこんなに体調崩すなんて考えられへんもん。
前から約束してたから、気ぃ遣って言い出せなかったんやろう。
マルに、酷いことしてもうた。
ほんまに、俺、最低や。
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作者名：みるく。 | 作成日時：2018年4月1日 22時
