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錦戸side
横山くんたちとバトンタッチしてからさすがに登山着じゃあかんやろってことでとても自分ではできそうにないから二人がかりで着替えさせる。
｢ごめんなぁ···疲れてるやろ？｣
最初は熱のせいかぼんやりしとったマルやけど、だんだん意識もはっきりしてきたのか途中で申し訳なさそうにそんなことを言う。
ほんま、マルって気ぃ遣いよな。
こんなときくらい自分のことだけ考えればええのに。
安｢全然平気やで？それより、なんか食べれそう？一応軽めのもの持ってきたんやけど···」
そう。バイキング形式やったから大倉から連絡もらってマルが食べられそうな茶碗蒸しと湯豆腐を少しづつ持ってきた。
ほんまはおかゆとかあったらよかったんやけど、なんせ旅館やからそう都合良くはいかない。
早く良くなるためにも少しでも食べてくれたら嬉しいけど、横山くんによれば吐いてもうてたみたいやから難しいかななんて思ってた。
けど、
｢ありがとう、ちょっとだけ···もらうな？」
安｢おん、食べれるだけでええよ！」
ゆっくりスプーンを動かして茶碗蒸しを3口だけ食べてくれた。
それだけでも体力使ったんかスプーンを置くと少し体がフラついたから支えてそのまま横にさせる。
錦｢食べれてよかったわ。寝れそうやったら寝ときや？」
｢うん···亮ちゃんたちも、ちゃんと休んでな？」
錦｢分かってるって。マルは自分の心配だけしとき！」
そう言えばマルはゆっくりと瞳を閉じたから寒くないように布団をかけたる。
このまま、朝を迎えられるとええんやけど···
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作者名：みるく。 | 作成日時：2018年4月1日 22時
