-運命の白い糸- (ページ49)

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タカシ｢でも、それは夢の中での話。

名前とかは教えてくれへんかったけど、

何度も何度もAちゃんに会ってた。

不思議やろ？｣

『夢の中で､？』

タカシ｢そう。現実でしんどかった時とかに

夢の中でいつも励ましてくれてん。

やから、ライブで会えた時

ホンマにびっくりした。

実在するかすら分からん状態やったのに

まさか、自分のライブで

見かけることになるとは思わんくて…。

Aちゃんと仲良くなりたいと思ったけど、

名前も連絡先も知らんし、

どうやったら知り合えるやろって悩んでたら

また夢の中でAちゃんに会って…

会ったところが路上ライブのとこやってん。｣

『え、！すごい。』

タカシ｢やろ！？

それで、

もしかしたら会えるんちゃうかと思って、

夢見た日に路上ライブ行ったら、

ほんまに会えてん。｣

『そんなこと、あるんだね……』

タカシ｢ほんまに、運命やと思った。｣

運命…

ロマンチックなタカシくんらしい言葉。

ずっと、歩いていたタカシくんが突然止まる。

『タカシくん、？』

タカシ｢それで俺からのお願いやねんけど、｣