-運命の白い糸- (ページ5)

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あれから、友達とカフェに行って話していると

いつの間にか開場の時間になっていたので、

再びライブ会場に向かうことになった。

会場に入ると、

その空気に嫌でもテンションは上がるもので

友達からの誘いを断った時との気持ちの差は

とても大きかった。

上演の時間になると、

会場は真っ暗になり、

歓声と共にOvertureが流れ始めた。

周りは、一斉にペンライトを降り出す。

ステージにメンバーが登場する。

私は左から順にメンバーの名前を

頭の中で確認する。

2号車、カイくん。3号車、リョウガくん。…………

そして…あれがタカシくんか。

そうこうしているうちに、

ライブは終盤に差し掛かり、

会場内の盛り上がりも最高潮となる。

ステージからメンバーがいなくなったと思ったら、

近くの通路にあったトロッコが動き出した。

すごい。メンバー皆が近い。

さっきまでステージに居たから遠かったのに…。

すごくファンのことを想ってるんだろうな。

『素敵なグループ…』

気付けば、そう呟いていた。