-運命の白い糸- (ページ29)

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翌日。

ホームルームが終わると、

急いで友達の元へ行く。

『…友達！』

友達は、一度立ち止まったものの

無視するように歩き出した。

『待って！伝えたいことがあるの。』

友達｢なに｣

『あの、えっと…その…』

いつもと態度の違う友達を前にすると

言葉が詰まって上手く話せない。

クラスメイト｢友達ー！早く帰ろー！｣

すると、

友達は表情を明るくしてすぐに去ってしまった。

助かった、とでも言いそうなあの表情が

脳裏から離れない。

どうしてこんなことになってしまったんだろう。

家に帰る気になれなくて、

行くあてもなく歩いていると

見慣れたカフェがそこにはあった。

＿＿＿｢ここ、俺の行きつけのお店やねん。｣＿＿＿

タカシくんの優しい笑顔が浮かんで

流したくもないのに涙が溢れてくる。

『どうしてｯ、こんなことに…ｯ

どうしたら良かったの？』

無意識にこぼれてくる声はあまりに弱々しくて

情けないと思った。

タカシくん…私どうしたらいい？分かんないよ。

『タカシくんｯ…』

分かんない。分かんないよ…。

｢どうしたん？｣

後ろから聞こえてくる優しくて鼻にかかった声。

振り向くとそこには

心配そうな顔で私を見つめるタカシくんの姿。

タカシ｢泣いてるやん。どうしたん？大丈夫？｣

大丈夫、そう言いたいけど

口を開くと涙が止まらなくなりそうで

涙を堪えることに必死で

何も言えなかった。