05. ページ7
「いらっしゃいませー！」
お昼前、零とポアロの扉を開ければ、
軽やかなドアベルの音とともに中から女の子の店員さんのそんな声が聞こえてきた。
「あっ、Aさん！」
「こんにちは、梓ちゃん」
いらっしゃいませと声をかけてくれた店員さんーー梓ちゃんは、
私の顔を見るなりぱっと明るい顔をした。
一応常連で、一人で来る時は大体カウンター席に座ることもあって
梓ちゃんとはよく話したりする。
…もう、かわいいなあ。
「今日はお連れ様がいるんですね」
「ええ。えっと…」
零のこと、どう説明すればいいんだろう。
職場では結婚していることは伏せてるけど…
そう私が迷っているのに苦笑して、
零は見せつけるように私の肩に腕を回して抱き寄せた。
「初めまして、Aの恋人の降谷です。
…Aがいつもお世話になっています。」
「ええ！彼氏さんなんですか、Aさん！」
梓ちゃんは予想外だったのか、
お店の中であるのも忘れてそう大声で叫んだ。
「あ、梓ちゃん…」
「わ、ごめんなさい。つい…
ああお席は空いてるところならどこでも大丈夫ですよ！
ごゆっくり！」
そう言われたので、
私と零はテーブル席の一つへ向かい合って座った。
ようやくそこで、零に小声で訴える。
「ちょっと！恋人なんて言ってよかったの？」
「別に仕事のことは言ってないし、
他人のフリをするのもお互い嫌だろう？いいんだよ。」
そう笑う。
…たしかに、嘘でもただの友人とはっきり言われるのは嫌だった気がする。
でも恋人って…
…なんか、夫婦とはまた違って甘酸っぱい響きで、
なんか不思議な感じがするな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 232人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真柚(プロフ) - 由香さん» ありがとうございます！素敵なお言葉…嬉しいです！これからも頑張りますので、よろしくお願いします (2018年8月6日 23時) (
レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
由香(プロフ) - 更新ありがとうございます！色々お忙しいとは思いますが、自分のペースでゆっくりと無理せず頑張ってください^ - ^ (2018年8月6日 8時) (レス) id: 4e9eb2e5b9 (このIDを非表示/違反報告)
真柚(プロフ) - 麻琴さん» 暖かいお言葉ありがとうございます(^^)暑さに負けず頑張ってきます。麻琴さんも、熱中症等くれぐれも気をつけてお過ごしくださいね！ (2018年8月5日 23時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
麻琴(プロフ) - いろいろと大変でしょうがまずはこの暑さの中お体ご自愛下さいね (2018年8月5日 3時) (レス) id: 5ed918e734 (このIDを非表示/違反報告)
真柚(プロフ) - 雨水さん» コメントありがとうございます!!とっっっても嬉しいです!!17話訂正しました。ご指摘ありがとうございます、助かりました!!これからも楽しんでいただけたら嬉しいです(^-^) (2018年5月17日 20時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真柚 | 作成日時：2018年5月10日 0時
