ゼロから始まる【降谷零】

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Aside


A「はっっくしょん！！！…う゛う…風邪ひいたかな…」


え、可愛げのないくしゃみだって？許せ



それはともかく、風邪をひいたところで仕事を休む気なんて毛頭ないし、

そもそも私は風邪になんて早々負けない。


今だって、多分誰かが私の噂話してるとか、そんなところだろう。




A「…あそこに顔出すのは久々だな……わっ！」


角をぶつぶつ言いながら曲がったところで


私はその先にいた大きな黒い影とぶつかって

持っていた書類を床に落とした。



A「すみません…」

？「こちらこそ申し訳ない…拾うの手伝いましょう」


そういう声は男性のもので、

彼が拾うためにしゃがんだおかげでようやく顔が伺えた。



…黒のニット帽に服もほとんど黒…

顔からすると日本的ではあるが純日本ではなさそうだし…ハーフかなにかかな？


なんにせよ、



A「…失礼、貴方、警視庁の人ではありませんね？」


あからさまに何から何までおかしい！


だって、警察庁に来る人なんてほとんどスーツか、

そうじゃなくてもさすがに全身黒なんかじゃない。


？「はは、…流石に気づくか。

俺はな…」


？「シュウ！！」


その人が名を口にする前に聞こえてきたのは、

そう彼を呼ぶ女性の声だった。

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