11.《追憶》�� ページ13
水族館を出て、2人で夕暮れの砂浜を歩く。
遠くで子供の話す声が聞こえるが、
少なくとも近くには俺とAしかいない。
『今日はありがとう、零！』
『ふっ…はしゃぎすぎじゃないか？
仮にも警察官が。』
そう言うと、Aは頬を膨らませてこちらを睨んだ。
『今日はいいの！
…久々のデートだったんだから。』
Aはそう嬉しそうに、胸元のネックレスを見た。
…以前、俺がプレゼントしたものだ。
『…付けてくれてるんだな。』
『ええ、この蒼、零の瞳と同じ色で…綺麗だし、
それに、これがあると、ああ、私ちゃんと零の恋人なんだなって
思えるから。』
Aの瞳が少し揺れる。
…不安になるのは、俺だけじゃなかったんだな。
思わずAの腕を掴んで、自分の方に引き寄せた。
さらに近くなったAの顔を見つめる。
…体制のせいで上目遣いになっていて、もう……。
俺は、もう一度ポケットの中身を確認してから
ゆっくりと口を開いた。
『A、
俺は…こういう仕事だし、あまりプライベートを尊重することは出来ない。
だから、ずっと迷っていたんだ。でも…
俺の隣にいるのはA、お前じゃないと駄目だと思う。』
『…れ、い……』
夕日のせいか、俺の言葉のせいか
紅くなったAの顔はとても綺麗で、その瞳は俺の眼をしっかりと捉えている。
もう躊躇いはない。
そう思って、四角い箱を取り出し、
Aに向けて蓋を開けた。
『A、
…俺と、結婚してくれないか。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 232人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真柚(プロフ) - 由香さん» ありがとうございます！素敵なお言葉…嬉しいです！これからも頑張りますので、よろしくお願いします (2018年8月6日 23時) (
レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
由香(プロフ) - 更新ありがとうございます！色々お忙しいとは思いますが、自分のペースでゆっくりと無理せず頑張ってください^ - ^ (2018年8月6日 8時) (レス) id: 4e9eb2e5b9 (このIDを非表示/違反報告)
真柚(プロフ) - 麻琴さん» 暖かいお言葉ありがとうございます(^^)暑さに負けず頑張ってきます。麻琴さんも、熱中症等くれぐれも気をつけてお過ごしくださいね！ (2018年8月5日 23時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
麻琴(プロフ) - いろいろと大変でしょうがまずはこの暑さの中お体ご自愛下さいね (2018年8月5日 3時) (レス) id: 5ed918e734 (このIDを非表示/違反報告)
真柚(プロフ) - 雨水さん» コメントありがとうございます!!とっっっても嬉しいです!!17話訂正しました。ご指摘ありがとうございます、助かりました!!これからも楽しんでいただけたら嬉しいです(^-^) (2018年5月17日 20時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真柚 | 作成日時：2018年5月10日 0時
