01.日常の裏側に ページ3
Aside
午後、日もくれて客足が落ち着いてきたポアロにて。
腰ポケットに入れていた携帯が震えるのを私は感じる。
フロアを見回して客入り具合を確認してから、カウンターの中にいた梓ちゃんに声をかけた。
「…。
梓ちゃん、今日は上がりでいい?」
「ええ、もうあまり人もいないしね。
お疲れ様!Aさん!」
梓ちゃんはそう言って手を振る。
…先に自己紹介しておこう。
私はA。ここ、ポアロでウェイトレスをしている。
(ウェイトレスいうには少しきつい年齢かもしれないけど気にしたら負けだ。)
梓ちゃんに「ありがとう」と言って店を出ると、
裏の路地から入って人気の少ない通りへ出た。…と、
丁度そこで、白いRX-7が目の前に止まる。
そこから顔を出したのは…
「すみませんね、サザンベル。急に呼び出して。」
ひどく見慣れた顔だった。
「バーボンの頼みとあらば。
…ベルモットからは、完全に私はあなたの右腕扱いだしね。」
「それは、…心強いですね。」
ははは、と笑うバーボンに苦笑して、私も助手席に乗り込む。
それと同時に車が発進した。
そう、そもそも、わざわざ梓ちゃんに声をかけて早上がりしたのは彼に呼び出されたからだ。
安室透。コードネームはバーボン
私たちは、とある非合法組織の構成員だ。名前はここでは言えないけど。
「…で、私を呼び出した要件は?」
「あなたに手伝って欲しいことがあるんです。
いいですよね?」
バーボンはそう言って、私にウインクをした。
…このあざとさ、29歳とは思えないな。
「はぁ…あなたがそういう時は、いつだって私に選択肢はないでしょう」
そう答えると、バーボンは「感謝します」と笑った。
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真柚(プロフ) - 由香さん» うわあああ素敵なお言葉ありがとうございます!!頑張って書くのでよろしくお願いします(^-^) (2018年5月13日 19時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
由香(プロフ) - 毎回楽しみにしてます!続きが楽しみです^ - ^ (2018年5月12日 18時) (レス) id: 4e9eb2e5b9 (このIDを非表示/違反報告)
真柚(プロフ) - アオさん» ご指摘ありがとうございます! (2018年5月8日 7時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 梓さんの夢主の呼び方が統一されていないので、統一した方が良いと思います。 (2018年5月7日 19時) (レス) id: fe40a48a8d (このIDを非表示/違反報告)
真柚(プロフ) - 八木楓さん» ありがとうございます! (2018年5月6日 22時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真柚 | 作成日時:2018年4月22日 20時