そしてゼロになる 2【降谷零/安室透】

51.嫌な予感が… ページ6

Aside


「…とりあえず、近くにいた人を呼び止めてきた。

全員1人だったからアリバイはなし。だけど、…もちろん、返り血もなし。」


「そうか、ありがとう。

…まあもう警察を呼んだから、後は彼らに任せようか。


なんて言ったって、日本の警察は…」

「優秀だから、ね。」


でもそうか、ここは長野だから、来るのは伊達の同僚だった彼らじゃなくて長野県警…





.


.




…まてよ、長野県警？


「…ここって長野だよね」

「そうだが？」

「つまりは長野県警が来るんだよね？」

「そりゃそうだろ……おい、まて、お前…」


零も、その嫌な予感にようやく気づいたよう。



…長野は私の高校時代の青春の地。


あの頃の親友に、私と同じように警察官を目指す子がいた。

…というか、長野の警察学校入ったって言ってたし。


あと、その後の幼馴染も、警察官で…



…ああ、もう嫌な予感しかない。


「ここまで首を突っ込んだからには、

この場を立ち去ることも出来ないしな…。」

「ごめん、透さん。…もっと早く気づくべきだった。」


出発前まで頭の片隅にあったのに。

長野には花澤Aの知り合いがいること。


「いや、俺は落ち度でもある。…だが、今のお前は安原Aだ。

あくまで、初対面を装うんだぞ」

「わかってる。」



今まで、本当の自分がわからなくなりそうなほどに演じてきたんだから、

…きっと、大丈夫。

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