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23話 ページ25

沖田「姉上……ごめんなさい
俺ァ……ろくでもねェ弟だ……
結局 姉上の幸せを奪ってきたのは……俺」



総悟君悲しそう……。
私は、ここにいたら、ダメだ……
姉弟水入らず邪魔しちゃう。


そう思った私は、部屋を出ようと立ち去ろうとした。

でも、それが出来なかった
手を掴まれた感触があったから、動けなかった


手を見たら………

まさかの総悟君が、掴んでたの…
ミツバに見えないように


やっぱり、不安なんだ
怖いんだ、離れずにいてあげよう。
そう思った。




ミツバ「そーちゃん……いいの。
よく頑張ったわね。立派に……立派になった…
ほんとに強くなった……
Aちゃんも……会った時は、私のこと……見てくれなかったでしょ?………でも………貴方は…いざとなったら……突き進む……前を向いて歩いてる……」


そう、ミツバの声はところどころ途切れていた
もう、長くは持たない。そう伝えてるみたいだった。



沖田「……姉上……
強くなんかねェ
僕は……俺ァ………」

萌香【ミツバ……嫌、……私は…ミツバがいたから……だから………なのにどうして……恩返しも何も……】


ミツバの言葉に私は、悲しみが抑えられなかった。悲しかった
ミツバがいたからここまで来れた
兄ちゃんとも、向き合えた。
ごめんなさいミツバ……
私は、ミツバの足枷にしか………、恩返ししてないのに

なのに………。


ミツバ「振り返っちゃ……ダメ……諦めちゃ…ダメ
決めたんでしょ……自分であの時
自分で選んだ道でしょう。
だったら……謝ったり…自分を責めたりしたらダメ……」

萌香「………ッ…バ……ぃ……ッ」
(ミツバ……嫌…)
【ごめんなさい。ミツバ……
私は、恩返しも何もできてない。】


ミツバの言葉は、いつも以上に重い言葉だった。私の心に総悟君の心に重く、それでも強くのしかかった。



ミツバ「私……とっても……幸せだった
あなた達のような素敵な人達と出会えて
あなた達2人の……素敵な……弟、妹を…もてて」


嫌だ、ミツバ……
こんなのあんまりだよ。
救ってくれたのはミツバだった。
恩返しも何もしてない…。なのに……行かないで…



ミツバ「そーちゃん、Aちゃん
あなた達は………私……の………自慢の弟………と妹よ」


そう言って、ミツバは、息を引き取った。
すごく幸せそうな顔をしてた。




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作者名:moca^^* | 作成日時:2019年3月15日 16時

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