検索窓
今日:16 hit、昨日:1 hit、合計:24,130 hit

8. 違う ページ9











「 帰りの会するぞー 」



赤葦くんと教室に戻ったあと。
帰りの会。中学生かと思う。少し。



「 明日も午前だけで教科書とか配るぞ 」
「 来週からは部活も始まるからなー 」



部活。その言葉を聞いた瞬間左隣の
赤葦くんの眉間がグニュッ。ぴきぴき。



「 …ふっ 」

「 …青木さんどうしたの 」

「 だって赤葦くん、部活って聞いた瞬間 」
「 眉間がぴきぴきってしてるんだもん 」

「 …そう? 」

「 うん 」



自分じゃ気づかないよね。わかるよ。
私も入学式の時そうだった。(二物参照)



「 赤葦くん、部活大変? 」

「 大変だけど、やり甲斐はあるよ 」

「 へぇー、凄いね 」

「 試合見に来ればいいのに 」

「 バイト無い日ね 」



赤葦くんはちょっと目を見開いた。
そんなに私が行くことが意外なのか。

見に行くとか考えた事なかったけども。

でも赤葦くんが部活って聞いただけで
皺を寄せるんだからちょっと気になる。



「 青木と赤葦聞いてるのかー? 」

「 聞いてます聞いてますー 」

「 すみません 」



先生に怒られた。私達あんま怒られないのに。
不思議なこともあるもんだなぁ。



「 帰りの会はここまで、各自寄り道せず帰宅な 」

「 はーい 」



バタバタとみんな立ち上がり、礼をして
どんどん教室から出ていく。



「 じゃあね、赤葦くん 」

「 あぁ…青木さん、また明日 」



【 また明日 】

友達からなら誰にでもまた明日、なんて言葉
貰うのにこんなに嬉しかったものか。

赤葦くんだからなのか、否か。
好きなのか、それはきっと、違う。

違うから私は同じ言葉を返す。



「 うん、また明日! 」



気づくのはまだ先でいい。









9. 偶然→←7. 携帯



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

猫だと被る。じゃあどうしろと!?(プロフ) - 赤葦を書いてくれるとか神ですか?そうなんですね!?ほんと、顔がずっとにやけてます。ありがとうございました (2020年8月29日 6時) (レス) id: 96098a2a12 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:にゃぴ | 作成日時:2020年5月9日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。