1. ドア ページ12
○
「 じゃあね、青木さん 」
「 バイト頑張って 」
「 あ、ありがとう…? 」
ケーキを買って赤葦くんがお店から出る。
「 … 」
出る。はずだったのに赤葦くんの先輩?が
ずっとジーーーーーーって見てくる。怖い。
「 あの、何か? 」
「 …あかーし!!!!!! 」
「 なんですか木兎さん 」
「 この子あかーしの彼女!!!!? 」
「 はい? 」
なんて?今なんて?彼女って言った?
「 え、いや違います隣席です 」
「 あ、そうなの? 」
「 あと先輩の名前なんですか? 」
「 俺? 」
「 この人は木兎光太郎さんです 」
「 あかーし!!!! 」
木兎さん。赤葦くんが言うには木に兎で
木兎、と読むらしい。当て字ではないけど
中々珍しい苗字だなぁと思った。
「 えっと、木兎さんもバレー部ですか? 」
「 そう!!!!!あ、君の名前は? 」
「 あ、青木Aです 」
「 おっけー!!!青ちゃん!!!! 」
「 あ、青ちゃん… 」
青ちゃん。無難だけどつけられたことの無い
渾名をこれまた付けられた。なにこれ。
「 ほら、木兎さん帰りますよ 」
「 え?お、青ちゃんバイバイ!!!!!! 」
「 あ、さようなら…? 」
なんだか騒がしい人だなぁ、木兎さん。
赤葦くんも最後の方なんか怒ってたし
結構苦労してるんだろうな…。
「 青木ちゃーん! 」
「 あ!はい!今行きます! 」
でもまた学校が楽しいと思える要素が
増えた気がするのは、不思議だけど嬉しい。
そう思いながら私はお店のドアを閉めた。
○
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猫だと被る。じゃあどうしろと!?(プロフ) - 赤葦を書いてくれるとか神ですか?そうなんですね!?ほんと、顔がずっとにやけてます。ありがとうございました (2020年8月29日 6時) (レス) id: 96098a2a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃぴ | 作成日時:2020年5月9日 23時