1. 隣席 ページ2
○
「 席は…一番前か、ですよね 」
無事に二年生に進級できた春の日。
私はクラス分けで二年六組になり、
名前が青木、なので出席番号は1だ。
なので廊下側の一番前の席に座る。
席に希望も無ければ目が悪いだとかも
無いので普通に座って先生を待つ。
流石に暇だから読書をしながらね。
ペラペラと本を捲っていれば急に
ガタン、と音がしたので本から目線を
上げて左隣で出席番号が2の人が座る
席の方に顔を向けてみる。
「 … 」
そこには無言でせっせと座る男の子。
身長は高めで多分、運動部だと思う。
あまり色恋沙汰に興味も無かったし
多数の友達とキャッキャしてないし、
かといって一人でもなかったけど。
普通にイケメンの部類だと思う。
流石に一目惚れとかしてないけどね。
「 あ 」
鈴の音が聞こえたのでそろそろ先生が
来る時間。今日は多分顔合わせして
すぐに帰れるだろう。多分。
早めに済ませたいな…。
○
「 では、自己紹介をお願いします 」
「 えー…1番の青木さんから 」
知ってたよ。最初とか荷が重いな。
やればすぐ終わるからやるけど。
「 青木Aです。部活はしてません 」
「 甘いものが大好きです。お願いしまーす 」
「 じゃあ次 」
次は隣席くんだ。なんて言う名前だろう。
ちょっとだけ、隣席だから興味はある。
「 赤葦京治です。排球部に入ってます 」
「 好物は菜の花のからし和えです。よろしく 」
えっ、好物渋い。あかあしくん。赤葦くん。
珍しい名前だな〜と思いつつ、なんとなく
みんな好物を言っていくのが流れなのか。
1番って影響あるな、とか思った。
二年生生活どうなるか正直分からないけど
隣席の赤葦くん、面白そうだし。
ちょっと楽しみだな。
○
72人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫だと被る。じゃあどうしろと!?(プロフ) - 赤葦を書いてくれるとか神ですか?そうなんですね!?ほんと、顔がずっとにやけてます。ありがとうございました (2020年8月29日 6時) (レス) id: 96098a2a12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にゃぴ | 作成日時:2020年5月9日 23時