カフェラテと貴方と。【菅原孝支】

動く ページ8

ほんの少し、本当に小さな隙間から中を伺ってみる。

立てられたネットの上を沢山のボールが通過していく。そして黄色の青のボール。この色で印象深い部活はひとつしか思い当たらなかった。
人はよく見えなかったがいっぱいいた気がする。

『バレー、、ボール部、、か』

「あれ、何か用？」

『ぎゃぁぁぁっ！？！？』

背中からかけられた声に悲鳴をあげる。
恐る恐る振り向くと女の人が立っていた。胸元に『icos』と書かれたジャージを着ている。
サラサラの髪の毛にメガネに口元のほくろがセクシーだし印象がある。なんとまあ美人なお方…。
彼女は首を傾げながら私のことを物珍しそうに見ていた。そして小さな唇を開く。

「あ…」

『わぁぁぁごめんなさい！！別に変な意味はなくてですねただ単にちょっと気になったというかなんというか！！！！』

ワタワタと手を振り回しながらどう言い訳しようかと焦る私に、彼女は意外な一言を放った。



「もしかして…マネージャー希望の子？｣






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