小さく埋もれたそれは ページ39
「おーい清水ー、波羅野起きたかー？」
「起きたよ。もう大丈夫だって」
体育館のドアが開き、スガさんが顔をひょこっと出す。
呆然としている私と目が合うと、優しい手が伸びて私の頭に触れる。
「なんもなくて安心したべ。疲れてたんか？」
『いや…まあその…あはは…』
(違いますスガさん見て鼻血出ちゃったんですごめんなさいすいませんお許しください…
…それより手！！！！手が！！！！)
言葉に詰まっていると、またドアが開き澤村さんが顔を覗かせた。
「清水、そろそろ試合始まるから頼めるか？」
『あ、私も手伝います！平気なので！』
「分かった。Aちゃんと今そっち行く」
立ち上がろうとすると、頭に置いてあったスガさんの手が私の腕を掴む。
『え』と気づいた頃にはもう遅く、スガさんがゆっくりと私を引き上げてそのまま体育館に引きずり込まれる。
「よーし波羅野ふっかーっつ！！清水もいくべ！」
『え、あ、！？ちょっとスガさん！！？』
振り向くと、「頑張って」と言うかのように清水先輩が優しく微笑んでいた。
(…またすぐそうやって。貴方は。)
なんて、眩しい人なんだろう。
触れた部分が焼けるように熱くなる。
頭も、腕も。
華奢かと思っていた貴方の手は、しっかりと男の人で。
ああ、やっぱり私____
「…好きだなぁ、」
貴方の背中で小さく吐いた言葉は、届くはずはなく体育館の空気に埋もれてしまった。
NEXT→→
何か用ですかコラ→←好きというか憧れというかやっぱりすきというか
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さく。(プロフ) - 千春さん» 最初の方にも記載してある通りこの作品はパラレルワールド的なものなので初期の頃にいなかったキャラも最初から存在しています！ (2022年2月20日 16時) (
レス) id: f74e653649 (このIDを非表示/違反報告)
千春(プロフ) - 入学の時って旭さんいないんじゃないでしたっけ (2022年2月20日 16時) (レス) @page13 id: b4c1430361 (このIDを非表示/違反報告)
さく。(プロフ) - 夏雨さん» ありがとうございます…！亀更新ですが何卒よろしくお願いします…！ (2021年5月15日 12時) (レス) id: beaf68d78a (このIDを非表示/違反報告)
夏雨(プロフ) - 菅原さんとの絡み方大好きです！更新頑張ってください！ (2021年5月14日 9時) (レス) id: 1f12b442c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さく。 | 作成日時：2020年9月1日 23時
