カフェラテと貴方と。【菅原孝支】

少しだけ ページ16

『ほんっっとうにごめんなさい！！！！！』

「や、どうってこと、、ない…ッｽﾖ…」

「西谷の声がどんどん小さくなってくな…」

「はは、しょうがねぇべ。女子との交流がない西谷だからなぁ」


(まさか先輩だったとは…)


色々な感情が入り交じりながら私は西谷さんに必死に土下座する。
だって…あんな怪しい見方だったら不審者だと思っちゃうじゃん…。


「っはは、入部初日から先輩とはいえ西谷をかっ飛ばすなんて、、！
よし、波羅野は俺が育てる」

「やめろスガ」




後ろから爽やかな笑い声が響く。
あれ？もしかして…？


(今、私のこと…呼んでくれた？)


ぶわわわ、と高ぶる感情を押し殺して、顔に出さないように西谷さんを見つめる。見つめられた西谷さんはまた固まってしまったけど、今はそれどころじゃない。




(スガ、さん、だよね)





すがさん、スガさん…


やっと知りたかった彼の名前を心で繰り返しながら、下を向く。
気を抜いたら、笑みが溢れてしまいそうで。


少しだけ、貴方に近づけた、気がする。









西谷(女子が俺を見ている…！？！？
いやダメだ俺には心に決めたお方が…っっっ…！
すまねぇ波羅野…！！！)


縁下「西谷絶対あれなんか勘違いしてる」







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