先輩 ページ40
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チェリー先輩と交渉した翌日。
おそらく既に
昼食用にと作ったサンドイッチを頬張りながら羽を広げる。別に歩いて行っても問題ない距離だが、急がないと
アズくんに怒られるのは避けたい。絶対炎飛んでくる。
想像しただけで恐ろしい。
少し急いで飛行し、走りながら校内に入った。
既に教室塔は大勢の悪魔で賑わっていて、身を縮めながら進むこととなった。
アミィ先輩を探すべく、チェリー先輩から教えてもらった、アミィ先輩の特徴を確認する。
「アミィ先輩の特徴は…髪と目が青緑色、丸眼鏡かけてて、左目の下に泣きぼくろ、それから____」
「左側の角が小さい、やろ?」
「えっ」
突如背後から声が聞こえ、心臓が大きく飛び跳ねた。
確認しようと、勢いよく振り返った。
青緑色の髪、丸眼鏡、左目の下に泣きぼくろ、片方だけ不自然な、小さい角…
人の良さそうな笑みを浮かべながら、そのひとは片手を目の前に突き出した。
「あぁ、驚かせてもうた? 堪忍な」
「…もしかして、アミィ先輩、ですか?」
「うん。アミィ・キリヲ言います。よろしゅうなウァプラさん」
「あ…名前、知ってるんですか?」
「先輩から話は聞いとるよ。入団してくれるって聞いたから、こっちから会いに来たんよ」
チェリー先輩の方から話を進めてくれていたとは。
話が早くて助かる。これならすぐ済みそうだ。
「あの、私バイトでそんな活動できないかもですけど…」
「ええんよ全然。聞いたところ、ウァプラさん入試の実技試験、錬金術でデルキラ様の銅像作り上げたらしいやん。そんな凄い子が入団してくれるだけでありがたいわぁ」
「いえそんな…大したことないです」
謙遜しながらも、心の中で胸を張る。
家系能力がない分、錬金術を必死に磨いてきたのだ。
それにしても……
「先輩、その大荷物は一体…?」
「ん? あぁ、これは僕が作った自信のある魔具たちやで。これ見せびらかしながら勧誘しよ思うたんよ」
一見ガラクタにしか見えないが…
しかしよく見れば、作りがいいのは素人でも分かる。
ほんわかした先輩だが、腕は確かだ。
「ほな、僕そろそろ行くな。他の子勧誘せなあかんし」
「あ、はい。ありがとうございました」
「ん、またなウァプラさん。バイト頑張ってなぁ」
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ペグ(プロフ) - あまねさん» あまねさん、コメントありがとうございます!ご期待に添えるよう、精進します!·͜· ꕤ︎︎ (5月10日 16時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 好きですぅぅ (5月9日 9時) (レス) @page45 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ペグ(プロフ) - めぇちゃりおる.⁠。⁠*⁠♡さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!多忙期により更新が不安定ですが、暖かい目で見守ってください₍ᐢ‥ᐢ₎ ♡ (2月15日 15時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
めぇちゃりおる.。*♡ - この作品読んだ瞬間お気に入りになりました!!更新も楽しみにしてます! (2月15日 14時) (レス) @page26 id: 094e17a662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペグ | 作成日時:2024年1月30日 22時