問題児クラス ページ3
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2度目の登校。
私は見事理事長の孫、入間くんと同じクラスななることができた。
しかし、振り分け先は
私のどこが問題児なんだ、と不満を浮かべてもしょうがない。
少し遅刻してしまったが、問題児クラスだ。
遅刻の一人や二人くらいいるだろう、という余裕を持ちながら教室に入った。
「こんばんわー…」
「遅刻だウァプラ。時間は守れ」
うわ、と思わず顔を顰めてしまう。
担任は鬼教師と噂のカルエゴ先生だったのだ。
こういうクラスにはこういう厳しい生徒がつく、と少し考えれば分かることなのに。
外に出るから準備をしろと促され、先生の後を追う。
私たち問題児クラスが呼び出されたのは学校裏の高台。
どうやら、前回行った召喚魔法とこの授業の結果で、私たちの
え、と思わず固まる。
私は召喚魔法をしていない。というか、できない。
天使は魔獣を召喚できないから。
「あの、カルエゴ先生…」
「貴様の事情は知っている。位階はこの飛行レースでのみ評価をつけるので、真面目にやれ」
事情…どっちだ?
天使の血を受け継いで召喚できないこと?
それとも、家の事情でできなかったこと?
どっちだ? と思っても、試験の説明が始まってしまったので口出しできない。
内容は、谷奥の旗までの競走。
無数にそびえる巨大な岩山と、巣を守る怪鳥を避け進むのが主な内容。殺しすぎは減点らしい。
加えて今年は「囀り谷」のみのコースとなるらしい。
「金剪の谷」は今現在長が気がたっており、立ち入り禁止となっているとのこと。
それについてある1人のクラスメイトからブーイングを受けるも、カルエゴ先生は「知るか」といいそれ以上何も言わなかった。
準備をするよう指示を出され、周りと同じように羽を出す。
注目の入間くんはというと、羽を出さずにただ呆然としていた。シャイなのか? と思うと同時に、カルエゴ先生が「位置について用意……」と声を張り上げるので、遅れないよう構える。
「スタート!!」と同時に、みな一斉に飛んだ。
しかし、競争しあっていたのはほんの最初だけ。
後ろを振り返ると、ほかのクラスメイトはあっという間に気を抜ききっていた。
流石問題児…とつくづく思う。
自由奔放、集中力がない。こんな生徒を受け持つと先生も大変だろう。
しかし私はこの試験に位階がかかっている。
悪魔は位階が全て。絶対に1"アレフ"は取りたくない。
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ペグ(プロフ) - あまねさん» あまねさん、コメントありがとうございます!ご期待に添えるよう、精進します!·͜· ꕤ︎︎ (5月10日 16時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 好きですぅぅ (5月9日 9時) (レス) @page45 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ペグ(プロフ) - めぇちゃりおる.⁠。⁠*⁠♡さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!多忙期により更新が不安定ですが、暖かい目で見守ってください₍ᐢ‥ᐢ₎ ♡ (2月15日 15時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
めぇちゃりおる.。*♡ - この作品読んだ瞬間お気に入りになりました!!更新も楽しみにしてます! (2月15日 14時) (レス) @page26 id: 094e17a662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペグ | 作成日時:2024年1月30日 22時