雪の降る日に捨てられた悪魔 (ページ7)

今日:38 hit、昨日:29 hit、合計:18,220 hit

6 ページ7

首席のアスモデウス君に変わり、特待生のイルマさまが挨拶をすることに。

そう、先生は言った。

…えげつねぇぜ、サリバンさま。

主席の子のプライドとイルマさまのメンタルを一度にバキバキにするなんて。

イルマ「あべるはぅけたるとぅだり｣

一瞬固まったのち、入間さんが口から出した言葉は聞き覚えのある呪文の一小節目。

そう、記憶が正しければハイリスクローリターンのあの呪文だ。

イルマ「いうさべべりすとぅるあぶるぜすとぅまぬ

あべるげうるまほらばつれざざ」

その瞬間、大歓声。

会場がうるさいライブ会場のようだ。

それもそうだろう。

禁忌の呪文、タブーを犯して見せたのだ。

ただの挨拶より"面白い"

ーーーー
A「中庭で首席と決闘!?」

学校生活を華々しく送るため、周りの子達との交流を楽しんでいた時、空気も読まず耳に入ってきた訃報。

そんなものが耳に入ってきたら私は走るしかない。

A「ほんっと不幸体質なお人ですねっ」

そうして、駆けつけた時に見た光景は首席の火の玉を余裕の風格で避け続けるイルマさま。

A「なぁんだ、ちゃんと強いではありませんか」

その瞬間、苦笑する。

イルマさまはただの心配症なだけのようだ。

だって、あのアスモデウスの者からの攻撃をああも避けてしまうのだから。

反撃しないところに強者の風格を感じる。

安心して、私は観客となる。

避けて、避けて、避けて、避けて…そして最後は

A「ジャーマンスープレックスッ!!」

最高の〆であった。