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『10.9.8.7.......』

本祭の始まりを告げる鍾は、あと数秒で鳴ってしまう。

生徒全員が大きな声を出し、その瞬間を待ちわびる。

『3!2!1!』

カウントダウンが終わると共に、鐘の音と爆音が響き渡る。

ドカーン、という何かが爆発するような音。

それが生み出す眩い光は、大きく美しくそして、儚い。

A「イルマさま…」

自然と口に出ていた。

魔界にあんなものは無い、あれは"人間"のものだ。

キラキラと、光は空を飛び3秒と経たずに消えてゆく。

派手な登場、静寂の退場。

美しいとしか言うことが出来ない光景に皆が魅了されている。

人間が、魔界の異分子が、皆の心を動かしている。

───ああ、貴方というお方は…

そんなこと、思っているまもなく私は夜空を眺め続けた。

──────
A「あぁ、あぁ、あぁ…」

「さっきからそれしか行ってないぞ」

同じ師団の同級生がAに落ち着け、と飲み物を差し出す。

A「ありがと…緊張してきた…」

翌日、本番が近ずくにつれ鼓動は大きくなる。

A「兄さんが、見に来るの」

失敗したくない。

そう思えば思うほどAの心臓は大きく跳ねる。

しかし、悪魔はそんなに優しくない。

問答無用でAに楽器を持たせると、顎でクイッとステージの方を差した。

「本番だ」

ポン、と背中を叩かれる。

まるで、大丈夫。と言われているような感覚に少し勇気を貰ってAは足を動かした。

──────
オペラ「理事長、そろそろ」

サリ「あー!!そうだった、楽しすぎて時間忘れてたよ〜」

時間を見て、サリバンはハッとする。

サリ「イルマくん、魔ーケストラ師団を見に行こう!!Aちゃんのソロ楽しみだなぁ」

サリバンは辺りを見渡し、オペラはカメラをスチャっと構える。

イルマ「おじいちゃん、魔ーケストラ師団はあっちだよ」

イルマの指した方向に3人は歩き始めた。

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テト(プロフ) - ヴァイオリン弾いてる夢主ちゃん、、、私直視したら失明するかもな、、、 (1月2日 1時) (レス) @page35 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラーメン x他1人 | 作成日時:2023年12月6日 0時

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