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クイーン「おはよう｣
クイーンは膝に乗せた猫の毛を忙しそうに掻き分けながら言った。
A「こんなに可愛いとはいえ意味もなく猫ちゃんを放し飼いするとジョーカーが怒ってしまうかも」
RDにホットサンドを頼んでクイーンの隣に座る。
クイーン「私が意味の無いことをすると思うかい？」
キメ顔でこちらを覗き込むクイーン。
A「ええ、とてもそう思う。ざんねんですけどね」
私の返答にクイーンは可愛らしく頬を膨らませる
クイーン「彼等には私の趣味のお手伝いをしてもらってるんだ。ほら、もう彼女にノミは一匹も居ないよ｣
真っ黒な猫を差し出してくるクイーン。
A「まさか、趣味って…」
受け取りながら黒猫の体をみる。確かにノミは一匹も居ない。
クイーン「猫のノミ取りだよ｣
ケロッとした声音を聞いて私はジョーカーの胃を案じる。
A「数百匹の猫のノミ取り……」
私は別に、動物が好きだし若干絆されかけてはいるけど、ジョーカーは嫌がるだろうなぁ、と心が訴えている。
A「……まぁ、可愛いから良いか！｣
数秒クイーンを説得しようと悩んだが、猫ちゃんが可愛いし、何よりもクイーンを説得仕様だなんて面倒くさそうなことをする気力は何処にも無かったので大人しそうな猫ちゃんを選んで腹を吸う。
クイーン「！！なんだいそれは！？｣
A「猫吸いです。麻薬にも劣らない依存性があるので、始めるには覚悟が必要ですよ」
猫ちゃんの腹の毛の間からクイーンを見つめて言う。
クイーン「…私も後で挑戦してみるとしよう」
ごく、と生唾を飲みながらクイーンは答えた。
ーーーーー
ジョーカーside
ジョ「クイーン、この猫たちなんとかなりませんか…」
足下でじゃれつこうとしていた猫を睨み追い払う。
眼前には黒猫、三毛猫、白猫、虎猫、柄から性格まで多種多様な猫たちがキャビンを荒らしていた。
中でもヤンチャなぶち猫は飾ってあるAお気に入りのオルゴールをつついて落とそうとしている。
4年前、ロンドンの老舗で購入してから毎日一度は回すオルゴールを落とされれば泣きだすことは目に見えているので猫を追い払い、オルゴールを手に持つ。
クイーン「そうは言うけどねジョーカーくん。猫のノミ取りというのは中々難しいものなんだよ。」
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作者名：ラーメン | 作成日時：2023年7月22日 1時
