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ショッピングを早々に終えたのはいいものの、帰り際に立ち寄ったバーで会話が盛ったよりも弾んでしまい帰宅する頃には日がすっかり落ち込んでいた。
A「あー、疲れた。足が棒のよう。」
キャビンのソファに倒れ込む。
クイーン「ちょっと、私がねられないじゃないか。」
上からはクイーンの苦情が聞こえてくる。
A「何のためにプライベートルームが有ると?」
クイーン「なら、君がプライベートルームで寝っ転がればいいじゃないか。」
A「ジョーカーが寂しがるでしょう?」
早く退けたまえ、と催促するクイーンに返したその言葉で二人の視線が一人静かにホットミルクを飲んでいたジョーカーに集まる。
ジョ「梅雨ほども寂しくありません」
しかし、ジョーカーは空気を読むこともせずに首を横に振った。
クイーン「みたかい?あの冷ややかな目」
A「くそぅ…他人事だと思って」
いざ自分が言われれば衝撃を受けたような顔をする癖にクイーンはにこやかな笑みを浮かべた。
A「もー、シャワー入って寝ます」
憤慨したように一挙動で起き上がったAは扉に向かってズンズン歩く。
クイーン「昔のように子守唄を歌ってあげようか?」
扉に手を伸ばした時聞こえるクイーンの提案。
A「私はもう大人です!!」
バタンと扉が閉まった。
その様子を見てクイーンは目を柔く細める。
クイーン「大人だと言っても、眠くなると機嫌が悪くなるのは子供の時から変わらないね」
ジョ「寝すぎると言うことを聞かなくなるのも変わってませんよ、多分。精神年齢はきっとまだ3歳でしょうから」
ジョーカーは無表情に言う。
クイーン「もう少しくらい子供でいたって良いんだよ。Aも、もちろん君もね」
いつの間にかグンと背の伸びたジョーカーを見てクイーンは干渉に浸る。
ジョ「…貴方の言う少しとはどれくらいですか?」
見た目的には若く美しいクイーン。
しかし、実年齢を知らないジョーカーにとってクイーンに流れる時間の感じ方が通常とはとても思えなかった。
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作者名:ラーメン | 作成日時:2023年7月22日 1時