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パシ｢だから、貴方達も私の邪魔をしないでね。」
そして、パシフィストはデッキから船室へ入っていった。
呆然と見送る、3人。
ジョ｢…まったく、貴方の友だちは恐ろしい人が多いですね。」
しみじみとしたジョーカーの感想に、Aはこくこく頷いた。
クイーン「彼女は友達じゃないよ、ただの知り合い｣
クイーンが慌てて訂正し、お似合いだったのに、と視線を送るAの顔をジョーカーに向かせる。
クイーン｢それにしても、今回ほど真剣に仕事しなくちゃいけないって思ったことはないね｣
ジョ「どうしてです？」
クイーン「もし、私たちより先に彼女が新石を手に入れて、世界征服っていう願いが叶ったら…」
ジョ｢どうなるんです？」
クイーン｢知りたいかい？」
A「結構よ」
何やら不穏な空気を察知して、ジョーカーの代わりにAは答えた。
3人の周りを生暖かい風が吹きぬけていった。
───
中国式城船のジャンクが浮かぶ海を、香港島からフェリーで1時間。
クイーンとジョーカとA。
いや、朱麗青と李龍狼と李小蘭は四龍島城砦へやってきた。
四龍島城砦は、中国領土。
香港島からやってきた人間が上陸するのに、パスポートはいらないし、税関などはない。
しかし、桟橋では、王嘉楽私設自警団が上陸する者をひとりひとり入念にチェックしている。
私設自警団には、察のような拘束力はない。
だが
「王嘉楽に害をなす可能性がすこしでもある者は、拘束せよ。」
という命令をうけている点、警察よりも恐ろしいといえる。
頬に傷のある男が、受付をしていた。
フェリーから降りた客を、ひとりひとり丁寧に調べている。
そのため、桟橋には、長い列ができた。
3人はパシフィストの後ろに並ぶ。
パシフィストの順番がきた。
「名前は？」
パシ「パシフィスト・ドウ・ルーベですわ。
職業は、考古学者。」
身分証明書を見せるパシフィスト。
クイーン｢ほんとうは
と、後ろで呟いたクイーンは、パシフィストに足を踏まれた。
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作者名：ラーメン | 作成日時：2023年7月22日 1時
