怪盗の美学を理解するにはまだ未熟者であったようです (ページ4)

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A「ねぇ、ジョーカー、久しぶりに手合わせしようよ」

私の提案にジョーカーは首を振る。

ジョ「僕は、子供、老人、女性とは戦わない」

A「えー、じゃあこうしよう。ジョーカーは守り、私は攻撃だけ。互いに不得意な所でしょ？」

私の提案にそれなら、と乗ってくるジョーカー。

そこから始まる攻防はRDによる昼食の知らせが来るまで続いた。

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クイーン「うわっ、二人ともどうしたんだい？痣だらけじゃないか。」

食事をとりながらクイーンは目を丸くした。

A「ジョーカーはかわすのは得意だけど流すのは苦手だから、身体を大きく動かせ無くなった時に攻撃を喰らうのですぅ」

ジョーカー「Aは攻撃に夢中になりすぎて、周りが見えていないから柱に顔を7回もぶつけるんです。」

二人の報告を聞いてクイーンは顔をきゅっと強張らせていう。

クイーン「いくら君たちに上昇志向があろうと怪我はいただけないね。」

その様子は子を叱る親の顔であった。

RD『先輩面するよりも、貴方はまず仕事をしてください』

しかし上から厳かに流れる機械音で面子は丸潰れ。

クイーン「しかしだね、怪盗の美学に該当するほどのお宝が中々見当たらないのだよ。」

クイーンは、ああ辛い、と思ってもいないことをいう。

A「まぁ、悩んでいても仕方ないし、丁度此処はパリの真上。クイーン、気分転換にショッピングにでも行きましょう‼︎心が晴れればきっとお宝も見つかるはず」

そんなクイーンに提案するのは楽しい楽しいショッピング。

クイーン「それはいい考えだ、早速支度をしてくるよ」

クイーンはAの提案に顔を綻ばせると、RDやジョーカーに小言を言われる前に自室へ戻って行った。

A「そゆことで、アデュー」

クイーンが居なくなれば小言の対象は提案者のAだと知っているので、自身も二人の視線が集まる頃には扉の向こうに居た。