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爽快なBGMが鳴り響く中で宙につられた板の上を歩くシルバーキャット瞳。
普通の公演では歩くことに加えてちょっとしたアクシデントを起こすのみのシルバーキャット瞳は今回、調子に乗ったように、逆立ちをしてみせ、側転をしてみせ、板の上を回りながら歩いた。
観客の熱い歓声が響く中で関係者は予定外の演技に顔を潜めた。
そして、次の瞬間ワイヤーが1本プツリと切れた。
若干体の芯をぶれさすシルバーキャット瞳。
A「(ちょっと、壊れてるんですけど！このまま降りても死なないけど絶対招待バレるちゃうし…)」
シルバーキャット瞳に模したAは悩む。
脱出出来ないわけでは無い。
常人にできる脱出方法じゃないだけだ。
しばらく鎮座して悩み続ける。
悩み続けた末切れる2本目のワイヤー。
もう落ちてしまおうか、華麗に着地してしまおうか、トルバドゥールから落ちるよりましだろう、と勘案している途中で空中ブランコの降り口に人影が。
A「(クイーン！？)」
クイーン「Un Deux Trios」
クイーンが大きな声で3つ数を叫ぶので咄嗟に手を離す。
そのまま私は空中ブランコで退場。
会場が暗くなり去っていこうとする2人をがしりと掴んで自己紹介。
A「ばぁっ、、、びっくりした？」
シルバーキャット瞳のマスクを取り、2人を見詰める。
クイーンは面白そうに顔を明るくしていたがジョーカーの
ジョ「帰りますよ」
に沈められていた。
最後は3人揃ってサーカステントの上から再び退場。
トルバドゥールに戻る際私はボヤく。
A「また、3人目のあいつ誰とか言われてるのかな」
ジョ「君、知名度無いからね」
A「…うるさい、なんで？なんでジョーカーだけ知名度あるの？私だってパートナーよ？分けてよ知名度!!」
彼女の悲痛な叫びは闇夜に響いた。
ーーーサーカス編完ーーー
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作者名：ラーメン | 作成日時：2023年7月22日 1時
