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クイーンとサーカス団の決闘の日、Aは何に変装するかを延々と悩んでいた。
A「何にしよっかな」
自室のウォーキングクローゼットの中で服を選び出してから早1時間。
A「さよちゃんは身バレしちゃったしなぁ、混ざるなら店員とかの方が良いかな、そしたら衣装は早めに降りて現地調達か」
ぶつぶつとした独り言で変装先が決まった。
心のひっかっかりが取れてルンルンとした足取りでハッチへ向かう。
A「RD、もう下ろしてくれる？制服を調達してこなきゃ」
RD「承知しました。お気をつけて」
機械音に見送られながらトルバドゥールを飛び降りる。
ほぼ毎回降りる時にこのスピードと浮遊感を感じてしまえば世界の遊園地など物足りなくなってしまうだろう。
そう思いながら軽い足取りでサーカス団の中へ侵入して右往左往する職員の人達を眺める。
飲食点のバイトは未ださすがに来ていないようなのでしばらく待つことにした。
さすがにサーカスに人が来る前にはバイトの子達も到着していて、1人だけで来ていた子の背をトンと叩いて物陰に引き込むと人体に害のない薬で眠らせてRDに回収をお願いした。
随分スムーズだなと思いながら店先に立つと黒髪の前髪がパッツンとした男の人がブツブツとなにか言いたそうな顔をして2人分のお昼ご飯を買いに来た。
A「いらっしゃいませ」
笑顔でそう言うと男の人派バツが悪そうに苦笑いをして、声を潜める。
西「あの…1番安いものってなんですか？」
A「カレーになります」
そう言うと男の人はカレーをふたつ頼む。
しばらくして戻ってきた時にはコーラのLを頼んでいた。
あらかた、向こうで待っている連れにパシられているのだろうと、哀れみの目を向けていた。
しかし、2人は声がとても大きく会話の端々にクイーン、という単語が浮いていたのでコーラを渡す時に一瞬近ずきピッと盗聴器を仕込んだ。
RD力作の超小型盗聴器だ。
イヤリングに模したイヤフォンを通して盗聴を進めていくがあまり良い情報はなく、今日潜むクイーンを見つけるために取材をしに来たようだが、収穫は見込めなさそうだ。
そして男の人連れの人に感化され3度目の食料を買いに来た。
A「ご注文は何に致しますか？」
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作者名：ラーメン | 作成日時：2023年7月22日 1時
