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jk『プールに行こうか』
というので外のプールに来てみた。
…でかい。
でかすぎる。いくら何でも。
このお城の広さはどれくらいなんだろう…と
考えながら漂っていたら、
「へぁっ!?」
後ろからいきなり抱き上げられ
間抜けな声を出してしまった。
jk『へぁっ、だってㅋㅋㅋㅋㅋㅋㅋㅋㅋㅋ』
「う、うるさいもん!」
うぅ、恥ずかしい、//
でもいきなりグクが抱き上げたのが悪い!
jk『どう?このプール!気に入ってくれた?』
「私にはちょっと大きすぎるよ、ㅋㅋ」
するとグクは少しムスッとして
jk『僕達、でしょ』
と言って私をぎゅっと抱き締めた。
そこで私は初めて、グクとの距離の近さを知った。
「ぐ、グク!近い、///」
jk『え〜』
何でよー…とボソボソ呟きながら
グクは私の首筋に顔をうずめた。
それがとても擽ったくて、
グクの腕の中でモゾモゾと動く。
するとグクは
jk『ふは、じゃあ僕に泳いでる姿見せて?』
と言って解放してくれた。
泳いでる姿なんて毎日見てるはずなのにㅋㅋ
プールは水槽とは違い、本物の海のようで
久しぶりにのびのびと泳ぐことができた。
とても気持ちよかったけれど、
同時に懐かしくもなって
少しだけ涙が出てきた。
jk『大丈夫?』
「う、うん、大丈夫っ」
jk『そう?ならいいけど…』
一瞬不思議そうな顔をしたけれど
私の頭を撫でてくれた。
それがとても心地よくて、
暫くされるがままになっていると
jk『夕飯にしようか、Aは人間の食べもの食べたことある?』
人間の食べもの…
そういえば無いかもしれない。
ふるふると首を振る。
「美味しそうだな、とは思ってたけど…」
jk『きっと驚くよ、魚は出さないから安心してね』
それはとても有難い…
家族同然でもある魚たちが食べられる姿など
絶対に見たくないもの。
jk『よし!決まり!』
と、またいきなりグクは私を抱き上げて
プールを後にした。
そして私の目の前に並べられた
初めて見るもの。
「これが人間の食べもの…!」
jk『口に合わなかったら残してもいいから』
「いただきます!(聞いてない)」
私は恐る恐る口に入れてみた。
「おいし〜い!!!!」
思わず叫んでしまった。
そんな私をグクは嬉しそうに見つめていた。
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作者名:グク子 | 作成日時:2019年5月16日 18時