夢のような (ページ4)

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グクは私が想像していたよりも
もっと凄いお城に住んでいた。

｢わぁ…！｣

見たことのない景色。
これが人間の世界なんだ…！

見るもの全てに感動して、
瞬きすら忘れるほどだった。

しばらくすると、グクの部屋に着いたようだ。
その｢部屋｣は

とんでもなく大きかった。

｢これ……お部屋なの、｣

jk『うん、僕の部屋だよ』

jk『Aも、ここに住むんだよ？』

｢…え？｣

jk『Aが住みやすいように、大きい水槽を用意してもらうからね』

jk『あ、外にはプールもあるんだよ』

話が進みすぎてよく分からない。
え？水槽？プール？

｢でも…、｣

jk『大丈夫、Aは何も考えないで？』

jk『僕に全て任せて』

グクの瞳の中には色々な感情が混ざっていて、
私は何も言えず、ただ頷くしかなかった。

そして私の水槽がグクの部屋に置かれた。

それはそれは異様な光景だった。

それでもグクはとても満足した様子で
水槽の中を泳ぎ回る私を、

優しく、それでいて少し熱を持ったような…
そんな目で見つめていた。

私は少し恥ずかしくなって岩陰に隠れた。

jk『なんで隠れるの～』

｢恥ずかしいもん、//｣

jk『だって綺麗なんだもん、本当に綺麗…』

jk『僕が今まで生きてきた中で一番美しいと思ったのはA、君だよ』

真っ直ぐ私の目を見てグクは言った。

心臓がとくん、と音を立てた。

｢恋｣というものを知らない私は
この気持ちが何なのか、まだわからなかった。