夢のような (ページ2)

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目覚めたらそこは知らない世界だった。
見るもの全てが新しかった。

ただ一つだけ分かるのは、
ここが…

【陸】
だということ。

｢あれ、私なんでここに居るんだっけ…｣

あぁ、そうだ
突然強い波が来て流されたんだ。

｢あの海には帰れそうにないなぁ、｣

結構好きだったのにな、なんて
思い出に浸っていたその時…

???『人魚…？』

思わず声を出してしまった。
人間だ。しかも男…

恐る恐る振り返ってみると
とても美しい顔立ちの若者がいた。

彼は私の顔を見るなり
少し目を見開いて

???『なんて綺麗なんだ…』

と呟いた。

彼がこちらに近づいて来たとき
不思議と恐怖は感じなくて

“知りたい” “触れたい”

そう、思った。

???『君の名前は？』

｢A、です、｣

???『僕はジョングク、グクって呼ばれてるよ』

｢じょんぐく…｣

何故か、胸が高鳴った。
何かが、始まった予感がした。

これが人魚である私と
人間であるジョングクの出会い。