五年後またステージで (ページ8)

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とりあえず、授業を終えた。

男子生徒「フォーリミのKOUHEIくんにまじで大好きでKOUHEIくんの影響で今ドラムやってますって伝えといて！Aちゃん！！」

授業が終わった瞬間私の周りには生徒が集まる。

女子生徒「私、本当に八木ちゃんが大好きなんです！可愛くないですか！？八木ちゃん！！」

や、八木くん！？

女子生徒「絶対、KEYTALKは巨匠でしょ！！」

男子生徒「お前らわかってねえなー、義勝だろ！」

男子生徒「武正だろ！！！」

「みんな……そんなに好きなの？」

生徒「「うん！！」」

生徒たちの可愛いその表情。

「みんなの……夢って……なに？」

女子生徒「はいはい！私は、一流のスタイリストになっていずれかはKEYTALK専属のスタイリスト…とか！」

男子生徒「俺は有名なバンドになってフォーリミにいつか会う！」

生徒「私は、パティシエ！」

生徒「俺は、サッカー選手！」

この気持ちを忘れていた。

「絶対みんなならなれるよ。」

私はそう言ってすぐ職員室へと戻った。

それから一日の仕事を終えて家に帰った。

玄くんからもらったあのお金を握りしめて向かったのはあの楽器屋さん。

店長「いらっしゃ…あ、玄ちゃん？」

店長さんの目線の先にはベースを触る玄くんがいた。

「いや、今日は普通に楽器を買いに…」

玄くんが私をじっとみている。

店長「ギター…？だっけ？」

「いや…キーボードってあります？」

店長「キーボードかぁ～、ちょっと見てくるね！」

「ありがとうございます」

GEN「キーボード？」

「私…諦めてないよ」

GEN「え？」

「メジャーデビュー」

私はまだ諦めない。

あのステージにもう一回立つこと。

メジャーデビューすること。