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時を超えて 50 ページ24
そんなある日の夜中。
里香がトイレに起きた時のことである。
(ん？誰か起きてるんか？)
廊下に差し込む明かり。
リビングに誰かが起きてるようだ。
里香は静かにドアを開けた。
(彩か、って寝てるし)
里香は机に突っ伏して寝ている彩かに声をかける。
｢彩〜こんなところに寝てると風引くぞ｣
｢んー｣
不意に目に入った瓶。
(お酒？)
｢オマエ、お酒飲んだんか？｣
｢ん…ちょっと｣
｢ちょっととか言うわりには、顔真っ赤やけど？
水でも飲めよ｣
里香はコップに水を注いで、彩へと差し出した。
｢ありがとう｣
まだまだガキのくせにお酒とは、よっぽどのことでもあったのだろうか。
｢ぷはぁ〜｣
｢お前オッサンかよ｣
彩は一瞬でコップの中の水を飲み干してしまった。
里香は笑いながらツッこんで、彩に部屋に戻って休むよう提案した。
彩は少し遅れて、わかった、と返事をしてから立ち上がる。
ふらっ
｢おい！危なっ！｣
間一髪のところで、里香は倒れそうになる彩を支える。
｢ホンマ、どんだけ飲んでんねん｣
｢やから、ちょっとやって｣
｢はいはい｣
里香は彩の肩を支えながら歩き出す。
｢なんかあったか？｣
なんだか図星を言われたようなそんな彩かの驚き具合に、やっぱりなんかあったんやなと思った。
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作者名：ハル | 作成日時：2017年1月2日 19時
